ある患者さんが
癌の進行に伴い困った症状が出て
生活に支障がでてきていたので
訪問看護サービスを導入しました
※この方には内科外来を担当している外来で関わっていました
家が汚いから 人を入れるのは嫌
来てもらってもしてもらうことがない
そう言って断っていましたが
必要性を説明し導入となりました
症状が落ち着いている時はよいのですが
日によっては強く症状がでますし
ご本人も気づかないうちに
他にも症状が出ていることがあるからです
病院を受診した方がよいのか
このまま様子をみていいのか
そんな判断も難しい場合
訪看さんが判断し
速やかに主治医の指示を仰ぎ
入院の手配もすすめてくれます
まさに転ばぬ先の杖
その患者さんには絶対に必要でした
しかし
患者さんがかかっている緩和ケア外来を受診した際
「まだ訪看は不要」と判断され
必要時は自分のところが経営している訪問看護ステーションを頼んであげるから
今のところは断るように言われました
そのステーションは緩和ケアの経験がなく
この患者さんの対応には力不足です
転ばぬ先の杖にはなりません
しかし
もともと訪看に気が進まなかったこともあり
患者さんは言われるまま断ってしまいました
緩和ケア外来のある病院は
患者さんを取り込んだのです
結果、患者さんは月に一度の
1分にも満たない外来診察だけで
訪看もいれてもらえず
家の中を這って息絶えだえに生活することに