医療の現場で患者さんにお話をするとき

マニュアルがあっても
(ないですが・・・・・・)
1人として同じお話にはなりません

それは病状はそれぞれ違うし
感じ方も違うからです

受け答えも様々です

しかし、伝えるべきときに
この内容はお伝えしなければならない
・・・・・・ということは
医療者のカンファレンスで決めています

ここで医師の資質が問われるのです

決して経験年数でもなく
性差でもなく

その人の資質そのものです

AIに脅かされつつある医療現場ですが
ここだけはAIに担うことはできません

患者さんやその御家族
患者さんの大切な方々の気持ち

生き方
どんなふうに生きたいか
どのように死にたいか

そこを共に考えるのです

時間が無いとき
急にこんな話になったとき
そんな時こそ

寄り添い
共に考える医療者が支えになれるのです

治療しよう!
とか

治療しないほうがいい!
とか

単純な話ではないのです



病気がどのように進み
どんな症状が出て

治療をした場合
どのような効果があり

それがその人の「生」に
どんな関わりをもたらすのか

治療しない場合
治療できない場合


どうなるのか


それは誰にもわからないのです

しかし
私たち医療者は
たくさんの患者さんをみてきて

きっとこうなる
たぶんこうなる

予測はできています

その情報を使いながら
その方の生きたい生き方をききながら
進むのです


治療できるから良い
治療できないから終わり
これはあやまりです

治療したからお別れが早くなることもあるのです
治療しなかったからこそ長く自分のやりたいことをやれることもあるのです