私は緩和ケア病棟の責任者です

前任の医師は
「緩和ケアは看護師さんのもの」を口ぐせに
医師がすることはほとんどなく
看護師さんがやりたいようにすればいい

といつも事務員さんの仕事を邪魔しておしゃべりしたり
医局でネットサーフィンをしたり
ゲームをしていました

入れ替わりはあるものの
そのやり方で長年やってきたスタッフは
私に変わってからの変化に様々な反応をしめしています

正しくあるべき

患者さんと支えるご家族のために
がん患者でもある私は
そう思っています

夜勤に来たナースが
日勤ナースに声をかけます

ここのところ患者さんの入退院が多く業務が増えていること
欠勤ナースが常におり慢性的人員不足であることから

「おつかれさま!」という意味であることはわかりますが


「生きてるぅ~~~?」

お別れの時が近いことをお話し
途方に暮れている奥様
母を送り出す覚悟を決めながらも涙が止まらない娘さん

今まさに悲しみに暮れている方々がいる病棟で
そのような挨拶がなされることが許せません

管理者として
医師として
きつく厳しく
指導をしていきます

そしてまた
がん患者として
切に
心から
お願いしていきます