現在私の周りでは30代後半の友人知人のベビーラッシュとなっております。
(私も波に乗りたい気持ちもありますが、こないだ熱中症で具合が非常に悪かった時にソファーでぐったりしていたら、かまって欲しがるミコたんに殴る蹴るの暴行を受けて顔の上にお菓子のカスをぶちまけられたので、これでつわりになったら死んでしまう、と思い当分無理だと思いました。年齢的に「当分」は「永遠」かもしれませんが)

妊娠すると妊娠出産に関する情報を集め始める方は多いと思うのですが、母乳育児に関する情報を妊娠中から集める人はあまり多くないようです。(集めても、超基本的なことくらい、とか・・)
まあ自分の時もそうですが、やってみないと出るかどうか分からないし、「ピンとこない」んですよね。

それで、産んでから情報を集めるという・・
産後のボロボロな体調で、寝不足の状態で、スマホ片手に情報検索。
それは私のことです。

ところが、母乳に関する情報は「どちらか」に偏っているものがほとんどだと感じます。(少なくとも私には)母乳が出る仕組みとか、乳腺炎の原因とか、生理学的解剖学的なことというのは「ほんとう」か「眉唾」かなので「偏り」というのはないんですが、思想がくっついてくると厄介です。

「どちらか」の一方は、

・おっぱいこそ母親の愛である
・おっぱいで育つのが一番の幸せ
・何があっても粉ミルクなど使う必要はない
・頑張ればおっぱいは出る
・おっぱいは世界を救う!

という、名付けて「おっぱい右翼」。
対して「おっぱい左翼」は、

・粉ミルクがあるのだから母乳なんて要らない
・母乳が粉ミルクに勝っているのは初乳だけだ!

というもの。

マジョリティと思われる「中道」のお母さんたちは、おそらくどちらにも違和感を持たれるのではないでしょうか。

できれば母乳で育てたい、という人は多い。粉ミルク代がかからないし、夜中に布団から出て粉ミルク作らなくていいし、外出する時も荷物が少ないし、メリットも多いですもんね。

でも、母乳が十分に出るようになるために、産後のボロボロの体で一日に8回も10回もお乳をくわえさせる、という苦労をしてまで母乳だけで育てたいか、というとそうではないという人も多いのではないでしょうか。(しかもそうやっても1割くらいの人は母乳だけでは足りない)

でも、とか「いいじゃんそんなに頑張らなくても、粉ミルクで」と言われると相手は慰めるつもりでも、母乳で育てたいという気持ちがあるものからすれば「そうじゃないんだ」と感じるでしょう。

往々にして、おっぱい右翼も左翼も善意で言っているので、これがまた厄介なんです。
善意は、おせっかいとの境目があいまいで、時にものすごく人を傷つけます。

なかなかバランスの取れた母乳情報というのは難しいようですが、「これはあっち寄りだな~」などと冷静に分析しながら情報に触れるといいかも。

みんながじゃんじゃんおっぱいが出れば誰も苦労しないですよねえ。
妊娠・出産と同様にそもそもの体質もあるものだし、母乳の話題というのは「子どもできた?」というのと同じくらいデリケートな話題だということを認識していただきたいですねえ。