無職なことをいいことにヒゲを伸ばしてるんですが、そろそろちゃんと手入れ的なことをしないとみっともない気がしてきた曽美山です。はいどうも。今のところビン・ラディンみたいな感じになる未来しか見えません。

 

今回も引き続き太陽光発電について、特に投資の目線での話について今現在の考えをまとめとこうと思います。我が家の場合は太陽光発電は完全に自分が独断で採用し進めてきた経緯もあり、妻はほとんどよくわかってませんので、ある意味妻に向けた内容でもある。

 

■太陽光発電やって後悔してない?

 

まず、太陽光発電をはじめようと思ったのは、家づくりの参考に見てた個人ブログの方が投資目的で太陽光発電を採用していて、その方がすっごい記事内で推してるのに影響されたというのがきっかけです。しばらく前に見たらそのブログから太陽光絡みの記事が一切合切なくなっていて、えー?失敗したんー?て思ったりもしましたが、今んとこうちは後悔してません。まあまだ1年半ほどしか経ってないので、太陽光発電はすべきだ!とは断言できないんですが、個人的には盲信してますよ。

 

■やるならいつ始めるべき?

 

早ければ早いだけいいと思ってます。理由は以下の3つ。

 

1.FITの価格は年々下がっている

 

太陽光発電を投資として考えた場合、FITという固定買取価格制度が重要です。これは10年間は国が固定の価格で電気を買い取りますよ、10年経過したらあとは自由契約するなり好きにしてくださいね、みたいな制度なんですが、この買取の単価は毎年下がっていて、制度の開始時は1kwh40円ぐらいだったものが、2022年度は17円。ちなみに私は2020年に契約したので21円ですが、もっと早く始めていれば20年間固定買取をされる事業者用のFITを契約していたと思います。でもこれが2020年度から自家消費とかのルールが追加されて断念したんですよね。こんな風にFITを取り巻く環境は年々変わっていってる。

 

え、じゃあ単価下がってんなら儲からないじゃん、オワコンじゃん、と思うところですが、そうではない、というのが業者の主張。曰く、単価の高い時代は設備導入費も高かったが、今はどんどん安価になっているので、お得さは変わりません!とのことで、自分もそれを聞いてNEDOとかでシミュレートしてみて、価格の見積とったりして、これならFIT中に利益が出せるはず!と、事前に相当計算をして決めたのですが、おそらくこの流れ自体は今も変わらないものと思います。

 

うちの場合、かかってる費用は18万円/kwhぐらいですが、今の相場は知らないけどもっと下げられるんじゃないでしょうか。ただね、同じ費用で今のFIT単価だとしても余裕で黒いんですよね。今のところ我が家で試算すると。売電が年間で57,000円くらい減るけどトータルでは154%の利益率(ちなみに実際の我が家は175%)。経年劣化で落ちる発電効率は毎年0.5%と言われているので、真に受けるのであればFIT終了時での発電力は今の95%程度。今年の発電量から計算すると年間800kwhくらいが減る感じで、これぐらいで済むならFIT中に完済できる見込みです。

 

とはいえ、価格コムとか見てると、むかーしの設備費高かった時代に設置した方の費用計算すると、うちと同じ発電量でも利益率高かったのでやはり単価は高いときにやることにこしたことはないかと。

 

2.FITからFIPへシフトし、グリッドパリティになる

 

FITは毎年価格が下がっているのは先述のとおりですが、さらには廃止の流れにあるんです。今後は固定買取じゃなくて相場に合わせるFIPってのにしようぜ、と。というか2022年度からFIPも始まるんですよね。ただでさえ天候とかの不確定な要素が絡むのに、単価まで不確定になられると投資としては計算しづらい。これがFIT終了後とかにも入れるんならまだしも、FIT同様の年数っぽいので、投資目的なのであればFIPしか選べなくなる前にやっといたがいいんじゃないかなあ、というのが個人的な見解です。

 

あと、FITの価格これより下がるとグリッドパリティ(売電単価<=買電単価)になる、というかもうなりかけですが、売電で儲けるのではなくて、買電を減らして経費を抑える方向になっちゃう。

 

例えばうちの場合、売電単価は21円で、買電単価はざっくりで昼30円、夜16円ぐらいな感じです(再エネ賦課金込)。電気消費が多くて、使うタイミングが選べる機器、具体的にはエコキュートとか食洗機とか掃除機とか生ごみ処理機とかですが、これを昼使うようにすれば太陽光発電で賄えるのでその分の電気代を0にできるぜー!というのは罠で、21円の利益を捨てて、30円を0円にしてるので、30円得したように見えますが家庭に入ってくるお金は0です。これを、売電より単価の低い夜間に買電して、昼は買電するようにすれば、16円使いますが21円入ってくる。「お湯を沸かした」とかの結果は変わらないのに、同じ行為を違う時間にするだけで5円の収入があるんです。

 

でも、グリッドパリティの場合、売電単価が買電単価と同じかそれ以下なので、どの時間帯であっても消費優先にしたほうが得になる。ただし、「どの時間帯でも変わらないなら昼高い料金プランじゃなくて従量型の料金プランにしたほうがいいのでは」とはなりません。太陽光発電で昼時間の大半を賄えるので、実際に支払うことになる割合が多い夜時間の電気代を安価にしたほうが得だからです。その代わり、先述のエコキュート等はできるだけ昼の発電量が多い時間帯に使うようにする必要があります。

 

これは、今より買電の単価が上がっていけば私やもっと前に契約した方々も同様にグリッドパリティになっていくんですが、同じ行為をしているのに「利益を得られる」のか「支出を減らせるだけ」なのかの差がでるので、やはりできるだけ早めに契約しておいたほうが、と思います。

 

3.設置義務化はまだ遠い

 

東京都だけか知りませんけど設置の義務化を論じている流れもあるようで、今検討している人には悩ましいところですね。義務化になれば当然のようにそれを支える補助金だったり安価に提供する仕組みだったりが出てくるでしょうし。

 

ただこの話、実現しても2030年以降っぽいんですよね。導入はしやすくなるかもだけど、そこまで待たないといけない。待ってる間にFITの価格はずんどこ下がり、FIPに切り替わり…と、投資性は減っていくと思います。まあその時太陽光発電の設備費や蓄電池の設備費、支援内容によっては今よりお得になる可能性もありますけど。

 

■損しそうでこわい

 

個人的には「家もってんのになんで太陽光発電やんないの?」というぐらい、太陽光発電の投資性を信頼してます。だって、今年のデータを基に計算したら、データ通りの経年劣化してもFITが終了する10年後の段階で+1,916,486円なんですよ。で、FIT終わったら設備が壊れるわけではないので、そこからは自由契約なりなんなりになるわけですが、今は九電の場合7円/kwhかな?前みたときは8円だったと思うので下がってますが、それでも11年目に256,779円を稼ぐんですよね。もうペイはし終わってるからプラスでしかない。パワコンは15年くらいが交換時期とのことなので、ひとまずそこまでで計算すると、15年で+3,186,868円。やらない理由ある?一生懸命新着記事を巡回しては広告いいねをつけていく作業をするより生産性高くない?

 

とはいうものの、それはあくまで今年のデータだけで順当に何事も起きずに進んだ場合であって、何が起きるかわからないのが世の常ではありますが、なんにせよ稼げてる可能性のが高いよね、って話。たまに見かけるのは「太陽光のパネル載せてるのが外観として嫌い」という意見で、それならまあ仕方ねえよな、とは思うけど、「これ屋根に載せててくれたら5年ごとに100万あげます」みたいな話があったとしたら、受け入れられないほどだろうか?と。

 

ちなみに、「台風とかで飛んだら終わりじゃん」みたいなことを言われたことがあるんですが、業者の記事によれば補償の対象になりそう。

 

 

 

■どうしたら利益を最大限にできる?

 

まず太陽光発電の仕組みというか、設備ってざっくり2つあって、パネルとパワコンがあるんですね。パネルは太陽光発電のイメージどおりの、屋根に載ってるやつです。これがいっぱいあればあるほど、また、1枚当たりの発電性能がいいほど、たくさん発電します。

 

その発電した電力を家庭で使うためにパワコン(パワーコンディショナー)が必要なんですが、パワコンには1台で扱える電力量の上限があります。この容量についてはそんなに細かくラインナップがあるわけでもなく、4kwhとか5kwhとかがあって、家庭用では合計最大9.9kwhまで設置できるようになっています。そして、FITの契約容量は、パネルかパワコンの容量の低いほうで契約することになります。つまり、5kwhのパワコンを使っていても、パネルが4kwhしかない場合は4kwhの契約になる。これは正直もったいない。

 

パワコンって、パネルと比べて高いんですよ。大体1台20万円くらい。蓄電池をつけるならハイブリッド型のパワコンをつけないといけないんですが、これはさらに高い。蓄電池は投資目的なら回収できないので現状は選択肢に入らないですけどね。それに対してパネルは比較的安い。なら、パワコンの容量以下にするのはもったいない、というか、むしろ超えて過積載にすべき。一概に言えないかもしれないけど、パワコンの1.5倍ぐらいの容量載せると効率がよいのではないでしょうか。

 

例えば、5kwhのパワコンを選ぶとすれば、7.5kwhのパネルを載せるような話ですが、そうすると、「7.5kwh発電するのに5kwhしか売れない(使えない)んじゃ損では…?」と考えますけど、7.5kwh載せても7.5kwh発電しない(しても短時間)んですよ。じゃあそのためにパワコン増やす方が無駄。いや、もちろん9.9kwh(パワコン2台)にして15kwhの過積載にしたほうが利益は増えますよ?たくさん買うほうがKW単価は下がりますし。

 

そして、じゃあパネルは何を載せるか、という話になるんですが、これは屋根の大きさ次第で、そんなに載せる広さがとれない場合は発電効率のよいパネルや、設置面積の小さいパネルを採用すると発電量を稼ぎやすいです。うちみたいに平屋で片流れとかだとどっさり積めるので、発電効率が悪かろうが1kwh当たりの単価が安くなるパネル(要はでかかったり、数が必要になるパネル)でいいんじゃないかなあと思いますが、同じ容量、同じ日射量で差が出るのかというのは私にはわからんのですね。でるんかな。ただ、発電効率いいパネルは高いんよなー。

 

■蓄電池もあったほうがいい?

 

先述しましたが投資目的なら現状いりません。回収できないと思います。蓄電池の最大の利益は電気代を0にすることであって、それ以上の利益は生まない。それに対して太陽光発電並の設備費用をかけると、それは儲かりはせんなあ、ということです。電力供給が難しい場所に家がある、とか、どうしても災害時に快適に過ごしたい、とか、エコのためなら自分を犠牲にできる、とかじゃないと厳しいなあ。災害時の対策といっても、一番需要のある冬場で夜間だけで20~25kwhくらい消費するので、それを全負荷で賄おうとすると相当な設備投資が必要になりそう。最小限でよいので、ということになるのであれば災害時用の物を備えたほうが安価ですね。

 

同様に、電気自動車を蓄電池として扱うV2Hも投資目的なら見当違いです。V2Hに使う設備費が別途必要でこれも結構しますし、電気自動車のバッテリーの寿命もかなり縮めることになるかと思います。電気自動車は家庭のメインカーになるにはまだ性能・価格・環境が整ってないように思います。性能と環境は充電についての話。バッテリーは8年の寿命を見込んでいて、交換するなら新型の容量なら80万以上とのこと。

 

電気自動車については過去に書いてるんですが、

 

 

記事を書いた当時は通勤距離がすごく長かったので、もし電気自動車にしたらガソリン代が年間132,000円節約できる計算だったんですけど、この金額でも8年間しか持たないんじゃ(というかそんだけ乗ってたらもっと早くへたると思う)、電気自動車に経済的メリットを見いだせないですね。

 

 

と、あれこれ書きましたが、盲信してるのでごいごい太陽光発電推しますけど、「曽美山がそんなにいうから採用したのに大損こいた」みたいなことになっても責任とれないし、我が家も「あんなに大口叩いてたのにね。m9(^Д^)プギャー」ということにならないとは言えないので、ご利用は計画的に。


そうだ、書き忘れてましたけど、太陽光発電にしたせいで昼、電気使ってもいいや的な無駄な消費は増えたかもしれない。これはちょっと気をつけないといけない。