遠いむかしのことを思い出すと、ちょっぴり切ない想いが蘇ってきてしまうのです。
だったら、寂しげな黄昏時にわざわざ行かなくてもいいのにね。
でも、ここは夕陽がお似合い。
私のブログにも何度か登場している、茨城県立歴史館。
黄色い絨毯の上を、カメラを持ってお散歩です。
パパが携帯カメラで、娘さんを撮ってますよ。微笑ましい親子ですね。
ああ、寝転がった・・・おじょうちゃん、きもちいい?
あのおじょうちゃんの様に、寝転がりたい・・・・・
この時の私は気持ちがいいかどうか云々は頭の片隅にもなく、ただ必死に取り組んでいることがあったのです。メランコリックなMewは、この時いなかったかも。たぶん。
だめだなぁ、もうちょっと下だなぁ・・・・・
もっともっとローアングルで・・・・・
これでもか!というほど屈(かが)み、カメラを構えます。顔を横にしてファインダーを覗き、カメラの位置はなるべく下へ下へ・・・。
屈めば屈むほど、あの独特な香りが鼻をつきます。さすがに寝転ぶことは、できないわ。
いっしょに行った人は、「他人のふりするわぁ。」と、離れて行きました。
今想像するに、確かに変な格好だったろうなぁ。でもそのときは、本人(Mew)は至って真面目。必死。
レジャーシートを車から取ってこようと、何度思ったことか。余計に変に思われるのでやめました。
メランコリックなどと言っている暇はなく、ロングヘアーなので私の髪が地面についちゃったらしい・・・ついちゃったのは髪だけじゃなくて、あの独特な香りも髪についてしまったような気もします。
来年はポニーテールかおだんごヘアーにしていきましょう。
帰り際、カメラを抱えたおじいちゃまが「いいの撮れた?」と、話しかけてこられました。
「まぁまぁ、ですねぇ・・・いいの撮れましたか?」
お互いに撮った写真を見せ合いました。
「これ、いいね。」と褒めていただけたのが上の写真。
あそこで、こうやって、屈んで・・・・・ピンは・・・・・なんて説明すると、「あははは!寝ちゃえば良かったじゃん。」と。
そうなの、そうしたかったの。
しばらくして振り向くと、私と同じことをしているおじぃちゃまが遠くに見えました。またまたしばらくして振り向くと、今度はお尻をついて座り込む姿が見えました。その後はわからないけれど、まさか寝てはいらっしゃらないかと思いますが・・・?思わず笑みがこぼれました。
ご年配の方にこう言うのも失礼だけれど、おじぃちゃま可愛いな、なんて思ったりして。
いいお写真、撮れたかなあ。
カメラ好きがカメラを持つと、こういう現象が起きます よね? ね?
車の中にあったファブリーズを髪にシュパシュパしながら、メランコリックなMewはどこ行っちゃったんだろうなぁ・・・などと考えながら、家路へと向かったのでした。
メランコリーな場所でのできごと おしまい