最後のセッションの追憶 「PIANO MAN」  | アンダンテ♪・・・ゆっくりと

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もう5年以上も前の事

フリースペースには統合失調症、発達障害、うつ病の方が10名ほど
各々に好きな事をしていた。

喧騒の中
周囲の人を避けるかのように、窓辺でKさんは1人ギターを弾いていた。
ギターに合わせて口ずさんでいて、ギターの音色はかすかに聴こえたが、
何の唄なのかはわからない。

私はそっと近付いてみて、耳をすませてみた。
ビリージョエルのPIANO MANだった。私の好きな曲♪
30年のギターのキャリアはさすがで、本当にきれいな音だった。
私の存在に気がついたKさん
「先生、いらっしゃったんですね。聞いてたんですね~恥ずかしいなぁ。ははは」
嫌悪感なく、聞いてくれてありがとうの表情だったので、良かった。

バンドスコアがあった。
一緒に音楽をしたくて「ピアノパートの所弾いていいですか?」と言ってみた。
「わぁ~!それは嬉しい!セッションなんて、病気になってから1度もしてないもんで・・」

早速、即興でPIANO MANを♪
とっても素晴らしかった。
Kさんの気もちよさそうなギターを弾く表情、私も久しぶりのセッションでワクワク。
周りの喧騒も耳に入らないものなんだね。。。こういう時は音だけの世界。
「また合わせたいですね。」
「とっても楽しい時間、ありがとうございました。」


最後になってしまいました。最初で最後。

数年後、鉄道で亡くなられました。
自ら選びました。
今までにも、こういう形で何人かの人を見送ってまいりました。
何度経験しても、これだけは私もずいぶん気が滅入ります。
1人でも多くの方が、生きることへの道を進んでいってもらいたいと心より願うんです。

今日は命日、PIANO MANが聞きたくなりました。