不登校Y子の卒業式  | アンダンテ♪・・・ゆっくりと

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どうぞ、ご了承くださいませ。

         

Y子ちゃんが小学校に行かなくなったのは、6年生の2学期だった。
なぜ学校へ行かなくなったのか、はっきりとした理由は無い。
朝になると、ただただ気が重くなった。
友達と会話する場面、授業を受けている場面、想像するだけでどこか遠くへ行ってしまいたいと思った。
両親は、登校を渋るわが子にうろたえた。
父親は叱責しわが子を殴った。Y子ちゃんの顔が腫れるほど。
母親は可哀そうに・・と泣いた。

担任がY子ちゃんの家に何度も訪れ
「卒業式には顔を出してほしい。最後だからケジメだけはしっかりと。」
Y子ちゃんは担任と会うのが、とっても嫌だった。だから、寝た振りをして、顔を出さないことも多かった。

その日は少し気分が良かったので、数か月ぶりに登校した。
学校では、卒業式の練習が1日の大半を占めていた。
先生たちは皆、うまくたち振る舞いのできない子の特訓をしている。
目を吊り上げて、「だから違うって言っただろう!そうじゃないよ、もう一回やり直し!」
体育が専門の担任、その厳しさは群を抜いていた。
Y子ちゃんにとっては、初めての卒業式の練習。何回か練習している友達が怒られている・・・不安で胸がドキドキした。
不安な気持ちは的中した。
「だめだよ、みんなの見てなかったのか?
卒業式に出るんだろー。今までやってなかったからって、甘えちゃ駄目だぞ!」

Y子ちゃんは哀しくなって、泣いた。

みんなと一緒がいいよ。
自ら好んで、学校へ行かなかったわけじゃない。行けなくなっちゃったんだ。
学校へ行かないのは変で、行っているのが普通?
私は変なのかな・・・

Y子ちゃんは、変じゃない。
管理的な学校教育に違和感を感じる、感性豊かな子ども。
担任にお会いする機会があった。
担任は「義務教育ですしね、学校には来なくちゃいけないですよねー」
私は「義務教育っていうのは、学校に籍を置く義務があるんですよね。
    登校する義務では、ないんですよ。」
ああ・・・言ってしまった。
杓子定規的な考え方をする担任だった。

Y子ちゃんは、卒業式に出席できなかった。
その日は、なんとなく落ち着かない気分で1人過ごした。

「卒業式に出られなかったけど、それで良かったのかな~って思います。
無理してあんな所にいたら、私どうにかなっちゃったかもしれません。」
自ら応えを出したY子ちゃん。
その表情は晴れやかだった。

卒業式、悲喜こもごも。
それぞれに、それぞれの卒業式がある。
1人で卒業式を迎える子供たちが、たくさん居ることを忘れてはいけない。



大事な友達へ。