着物に関する色んなものや人が減りつつあります。
型染めもその一つ。
高齢化が進んで跡継ぎがありません。
平均年齢は七十代。
特に高度な技術を要する「摺」は後数年で消滅すると言われています。

帯揚げでその「摺」に挑戦してみました。
染屋の独り言Ⅱ-水玉の摺
柄の詰まった本格的な型染めは生地が動かない様全面的に板に貼付けます。
しかし、この水玉の様に柄が離れているものは部分的に板に貼付けるだけでOK。
自前で彫った型紙を針で板に留めています。
刷毛は「摺り込み刷毛」を使っていますが、もっと大きな柄を摺り込む時はぼかし刷毛を流用。

ただ「摺」は表面をこすって色つけするので裏まで色が行き渡りません。
それが「摺」の難点。
簡単な柄なら馴れれば出来るのがこの「摺」
適度な染めムラは味になります。
着物は無理でも小物ならと挑戦している方も居られます。
「キモノコモノ ハル」 さん。

型紙は小さなものなら染色材料屋さんでも販売しています。
「田中直」さん
東京にも支店がある筈、素人向けに教室や素材を販売しているので遠くから買い求めに来られます。
染料で染めると蒸し等の工程が入って無理ですが、顔料ならアイロンの熱で定着、素人さんでもそれなりのものが可能、挑戦されれば如何?

着物の型染めの内振袖職人さんはインクジェット振袖の出現で壊滅しました。
知人の型彫り職人さんも廃業、伊勢に残すのみとなった様です。