十三参りは京都から始まったもので、七つ参りの江戸圏から始まった風習と同様全国に広まりつつあります。
工房のお客様でも関東圏からの注文も増えてきました。

着物は魔法の衣装。
十三参りの着物を容積が倍はあろうかという親御さんが着用し、違和感無しに着られて驚いた事もあります。
今回は逆で十三参りの着物を作っておいて七つ参りに流用しようと言うものです。
関東圏、千葉在住のお客様が工房に立寄られてのご注文。
千葉に帰られてからメールのやり取りで色柄が決まって行きます。
工房の用意してある十三参りのサンプルからではなく、振袖からの変更を希望されました。
こんな振袖です。
染屋の独り言Ⅱ-振袖:立ち上がり枝垂れ桜
右下から立上がった枝垂れ桜ですが肩から枝垂れる様に雛形を作りました。
ご希望のブルー地で。
染屋の独り言Ⅱ-雛形
雛形なので一部しか色を入れていません。
お嬢様の体型が将来の十三歳ならこれ位だろうというかなり大胆な寸法取りで着物を制作。
出来上がって半年後、現在の数え年七歳で着用出来るのかが心配でした。
心配は杞憂、上手くいきました。
七つ参りの記念写真です。
染屋の独り言Ⅱ-着姿1
もう一枚。
染屋の独り言Ⅱ-着姿2
無茶に可愛いですね。
肩揚げはお母様が自ら、腰揚げは着付師が着付けの際に。
背が高く見えますが、可成りの細身上手く着付されています。

この着物は十三参りを超えて成人式前迄着用出来ます。
もし、予想を超えて大きくなられても仕立て直しが効く様に柄付けしているのです。
桜は白、赤、摺疋田の三色、シンプルですが豪華。
沢山の道行く人から賞賛を頂き鼻高々だったそうです。

現在同じコンセプトで七つ参りに着用出来る十三参りの着物を製作中です。
柄は工房のホムペにある「吊り雛」文様。
ご覧頂く事があるかも知れません。