街を紅く染めてゆく夕陽に溶けていくように
君の後姿が小さくなってゆく
坂道を登りきってしまえば
本当に君は消えてしまう
わずかな時間を 僕は目に焼き付けた
街が紅く染まるたび 僕は君を思い出す
そして 君の“さよなら”だけが聞こえてくる
坂道のむこうには 大きなビルが建ち
僕の部屋の窓からは もう 夕陽を見送れない
それでも あの坂道のむこうから
もう一度 君がやってきそうな気がする
はにかむように小さく笑いながら
僕の埋み火は消えない
その火は あの日の夕陽よりも紅い