将・軍 | あさひのブログ
ちょっと古いドラマを。

「将・軍」(2010年 監督/郭靖宇、柏杉 主演/黄海波、楊志剛)
全39話

※日本語版はありません。

清代→中華民国時代→大日本帝国占領下と激動の時代を舞台に名家の子息が失った家と名誉を取り戻すため、また生死を共にすると誓った義兄弟、同胞らを救うため奮闘するという革命物語。タイトルの「将軍」とは中国将棋で王手を意味する言葉のようだ。(中点が何を意味するのかはよくわからない。)

――清代末年。河東の名家・虞家の当主は中国将棋の名手であった。県長の烏拉阿拉塔は虞家の立派な屋敷を自分のものにしようと企み、将棋の達人を連れて来て虞家当主に勝負を挑むが、あっさり打ち負かされてしまった。しかし烏拉阿拉塔はなんとしてでも屋敷を手に入れるため、虞家が反乱軍に加担していると因縁をつけて当主と長男を捕縛し公開処刑した。日本へ留学していて難を逃れた次男の虞小白は帰郷すると下男の許大胆から事の顛末を聞き、必ずや烏拉阿拉塔を倒し屋敷を取り戻すと誓う。
虞小白と許大胆はホテルの給仕として働きはじめる。そこでついに烏拉阿拉塔の刺殺を試みるが気の小さい許大胆は緊張のあまりナイフを取り落としてしまった。だがその危機を救うように烏拉阿拉塔を射殺した人物がいた。それは日本人と偽ってホテルに滞在していた革命家の黄敬章であった。許大胆と虞小白は命の恩人の黄敬章を兄として敬いたいと申し出、三人は関羽像の前で義兄弟の誓いを交わした――

ザ・昼のメロドラマ。話はベタ中のベタでサクサク進んでいく。ただ日本のドラマのような恋愛物語は脇に追いやられていてメインは義兄弟の仁義もの。…というとヤクザっぽいイメージになってしまうけど、「三国志演義」の劉備、関羽、張飛になぞらえた物語になっていることからも、世界を救うための戦い(革命)の最中の男の友情物語カッコ涙、みたいなのが好きな人にオススメします。ベタに泣けます。

序盤は無学で臆病な下男の許大胆の目線で描かれているから彼が主人公なのかと思うけど、もう無学って罪だと思わざるを得ないくらいの馬鹿なトラブルメーカーでイライラするったらありゃしないチーン 終盤やっと学を身に着けてから主人公らしくはなるけど、その頃には血筋も頭も良くて世の渡り方もある程度分かってて主人公らしい災難に見舞われ続ける虞小白にすっかりお株を奪われている。この二人の関係…最初は主従関係だったのが義兄弟となり、商売のパートナーとなり、しかし地元ヤクザとのからみや国民党政権下での利権がらみやなんやで互いを裏切ることを逼られ…みたいな、友情というか仁義というか信頼みたいなものを描いている物語。

許大胆役の人はなんでこの人が主役張るんだろうと疑問にしか思えなかったけど、虞小白を演じるヤン・ジーカン(楊志剛)は予想以上にイイお芝居だった、ベタだけど。「大秦帝国」シリーズの屈原役ではとにかく怒ってばっかりだったけど本作ではいろんな表情が見れて興味深かった。監督&脚本のグォ・ジンユィ(郭靖宇)は彼の実兄らしい。弟においしい役を与えたな…。
「和平飯店」主人公を演じていたチェン・シュー(陳数)がヒロインの沈紅玉を。ここでも美しくて頭が切れてカッコイイ超頼れるスーパーウーマン。若者時代からおばさん時代までちゃんと歳をとっていって見えるのに、お美しいわー。若い頃はさぞかしイケメンだったであろうウェイツ(巍子)さんがその相手役というのは妙に納得。
あと見た目がえらい可愛くて、でもこれまたベタな"きっつい性格の中国人女性"の小油菜を演じてたマー・チン(馬静)が良かったな。

この時代を舞台にした中国ドラマのお楽しみ(?)でもある変な日本語も炸裂してますニヤニヤ 半分くらいは聞き取れない「日本語を喋ってるつもりのカタコト」だけど。出て来る日本軍人らは普段は中国語を喋ってるけど返事だけは絶対に「Hai!」と答え、上官はよく「Baka!」って部下を叱る。日本人の感覚としてはそこは「バカモン!」だろうと思うけど。