中国語版のざっくり解読なので間違ってるところもあるかもしれません。
[第一集]
皇家の力が衰退し諸侯が群雄割拠する後漢末期、朝廷の権力は曹操が握っていた。
楊平は幼い頃に河内の名家・司馬家に預けられ司馬家の次男・懿の弟分として育てられた。世が乱れ盗賊や強盗が蔓延るようになり楊平と司馬懿は日々連れ立って領地内を見回っていた。
ある日突然楊平の父・楊俊がやって来て息子を引き取りに来たと言う。楊平は司馬懿や世話になった司馬家の人々にろくに挨拶もできないまま連れ去られるようにして司馬家を後にした。
馬車の中で楊俊は何も言わない。と、突然一台の馬車が並走してきた。すると楊俊は突然御者を刺殺し車を止め、さらに車を降りて自ら腕を切り落とした!駆け寄る楊平を楊俊は突き放し相手方の馬車に乗って行けと命じる。その馬車に乗っていたのは漢帝国太尉・楊彪だった。楊平は楊彪から驚くべき真実を告げられる。彼の本当の名は劉平、彼の本当の父は楊俊ではなく先の皇帝・霊帝、彼は今の皇帝・劉協の双子の弟なのだと。生母は訳あって双子の片方を楊太尉に託し、彼の親戚である楊俊の子として育てさせたのだ。
司馬懿は弟分の楊平が自分に挨拶もなしに忽然と去ったことに疑念を持ち楊俊の車を追う。すると盗賊に襲われた馬車と重傷を負った楊俊を発見した。さらに先で楊平の遺体が見つかったが頭部は馬に踏みつぶされなくなっていた。幼少より共に育ってきた司馬懿はその遺体が楊平のものではないとすぐに気づく。これは身代わりだ…楊平は何か事件に巻き込まれたに違いない。
馬車は曹操が定めた新都・許都に着く。そしてひと気のない祠へと連れてこられた。そこで待っていたのは皇帝の兄に当たる亡き弘農王の妃・唐瑛。唐王妃は楊平に宦官の服を着せて皇宮へと向かう。
こんな夜分に唐王妃がやって来たとあって門番らは訝しむが、唐王妃は皇后の命令で薬を持ってきたといって入る。帝の間では皇后・伏寿が待っていた。彼女に案内されて入った帝の寝室で金色の布団に横たわるのは自分に瓜二つの男。本当に皇帝が兄だったと知り楊平は兄に向って拝礼するが、皇后は言う「今一歩遅かったです、陛下は今朝方身罷られました。」
[第二集]
兄が既に亡くなっていたという事実に劉平(楊平)は涙するが、皇后は劉平を「陛下」と呼び拝礼する。今皇帝が死ねば国は完全に曹操のものとなってしまう、そのため劉平に兄・劉協になりすますようにと言うのだ。それが劉協の遺志だったのだと着物の帯の裏に血で記された聖旨を見せる。そこには「自分の代わりに皇帝となり皇家を存続させよ」と記されていた。
急ぎ劉平は皇帝の服に着替え、劉協の遺体には宦官の服が着せられた。そして皇后は寝室に火を放つ。そしてやっとのことで逃げ出してきた風を装って庭へと出た。
皇帝の寝室から火の手が上がったと知って都令(都の警察長)の満寵や尚書令(官房長官)の荀彧が急ぎ駆けつける。満寵は炎に包まれる宮殿を睨みつけると猛然と駆けて行った。そして黒焦げの宦官の遺体を引きずって出てきたのだった。
尚書台へ避難した皇帝(劉平)と皇后に、荀彧は出火の原因を問う。皇后は陛下のために薬を煮出していた宦官の服に着火しあっという間に炎に包まれてしまったのだと話す。そしてこの可哀想な宦官を手厚く葬るよう言い渡した。
火事の原因を調べる満寵は黒焦げの遺体が去勢されていない事に気づく。これは宦官ではない、一体誰だ?さらに調べると火事による焼死や窒息死ではなく、それ以前に死んでいた可能性が高い。満寵は事の次第を荀彧に報告する。
兄の身代わりとして、皇帝として生きる決心をした劉平に、皇后は一晩かけて生前の劉協の様子や大臣らについて教え込んだ。陛下は長年曹操に抑圧された生活だったため決して笑わなかった、他人の前で笑顔を見せてはならない。そして董承には「私との約束を忘れるなよ」と言うようにと囁く。
[第三集]
劉平は訪ねてきた董承、荀彧、満寵と面会する。防火の備えを怠ったとして5名の宦官が処刑されることになったが、劉平は憐れに思い酌量を言い出し皇后に睨まれる。陛下の護衛を増やそうという話になり劉平は言われるがまま董承に人選を任せた。ふと思い出して董承に皇后から言われた例の言葉をかけると董承は嬉々として平伏するのだった。野盗が頻発しており郊外で楊俊が襲われ負傷したとの報告を聞いた劉平は思わず無事なのかと聞き返し、満寵と荀彧は顔を見合わせる。
大臣らが去った後、今度は劉協の子を妊娠中の董妃がやってきた。彼女は思考が単純ゆえ今回の謀に参加させられない、充分気を付けるように…皇后の言葉を思い出し劉平は身構える。幸い皇后の助け舟もありなんとか切り抜けた。しかし董妃はやけによそよそしい劉平に首を傾げるのだった。
満寵は陛下が宦官ごときに酌量を出したり楊俊などという田舎の一貴族に関心を寄せたことが気になる。そして楊俊が襲われた事件と今回の失火事件は関わりがあるのではと荀彧に相談する。
司空(総理大臣)である曹操は官渡へ出兵しもう1年近くになる。彼に同行していった祭酒(文部大臣)の郭嘉は出発前にこう言った「許都で必ず騒ぎが起こる」…満寵はその言葉が気になって仕方ないのだった。
皇后は劉平が"寵愛している董妃"に触れることを避けていたのを見て、そんな様子ではばれてしまうと劉平に男女の手ほどきをしようとするが、女性と付き合った事もない劉平はすっかり固まってしまい皇后はため息をつく。皇后が陛下を董妃に取られ寂しい日々を送っていたことを知った劉平は彼女に同情し心惹かれていくが、しかし皇后は氷のように冷たい視線しか送らない。劉協が笑わなかったのと同様、彼女もまたその長年の暮らしから笑わなくなってしまったのだ。
董承の元には誕生会と称して将軍らが集まっていた。劉協が生前に衣の帯に書き記した「曹操を討ち漢皇室を守れ」という秘密の聖旨"衣帯紹"を受け取った董承は、陛下の身辺を自分の手下で固めた今こそクーデターを実行する時だと檄を飛ばす。
その時、楊彪の息子・楊修が入って来た。楊修は皆の前にスパイの切り落とした指を投げつけ去って行った。今はまだ事を起こす時期ではない…息子に董承を止めさせに遣った楊彪は頭を悩ませる。曹操の配下で最も恐るべき洞察力を持つ郭嘉が不在とはいえ、許都には満寵が残っている。彼を欺けるものかどうか…。
"宦官の焼死体"はまだ満寵の検死下にあるという。皇后は荀彧に命じて早く埋葬させようと考える。本当は皇帝でしかも愛する夫の遺体を、下賤な宦官の扱いで葬っていいのかと劉平は問うが、皇后は全ては劉協が自身の名誉を顧みずただ漢皇室の存続のために望んだことなのだと答える。皇后は14歳の時に劉協に嫁いだが、その結婚式で劉協は「私が本当に欲しいのは美しく賢い妻よりも絶対に裏切らない臣下だ」と言った。皇后は絶対に裏切らないとその時血の誓いを交わしたのだ。
その時、侍従長の宦官・張宇がやってきた。張宇は二人にどうしても聞きたいことがあるといって平伏する。何かと問うと張宇はこう言った「陛下は、どこにおられるのですか?」

[A] 楊平
字は義和。本名は劉平で皇帝・劉協の双子の弟。独学で医術を勉強している心優しい青年。
[B] 司馬懿
字は仲達。河内の名家・司馬家の次男。歳の近い楊平を実の弟のように可愛がっている。
[C] 伏寿
皇后。劉協を信頼し漢皇家の存続のために命を捧げる。
[D] 唐瑛
劉協の兄で故人である弘農王の妃。弘農王を祭る祠で静かに暮らしていたが…。
[E] 満寵
許都令。満府君と呼ばれる。都の防犯防衛を任されている。
[F] 荀彧
尚書令。荀令君と呼ばれる。曹操不在時に国の全責任を負う大臣。
[G] 董承
将軍。娘が皇帝の妃となったので国丈と呼ばれる。
[H] 董妃
董承の娘。最も劉協の寵愛を受ける妃。妊娠中。
[I] 張宇
劉協が生まれた時から世話し務めてきた老宦官。侍従長であり張総官と呼ばれる。
[J] 楊修
太尉・楊彪の息子。楊平の正体を知る数少ない人物。その心の内は謎に包まれている。
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