
以前の「文字の博覧会」で文字学に興味が沸いたので。
はるか5000年前まで遡って文字の起源から伝播を広く紹介した展示になってます。
本当に古いものが多くて紙に書かれたものより立体物に書かれたものの方が多かった気が。「目には目を」で有名なハンムラビ法典碑(レプリカ)なんかもありました。この博物館が所蔵してる日本の「漢倭奴国王」金印レプリカもこちらに展示(※本物は福岡市博物館所蔵)。噂には聞いてたけど、小っちゃ!!2cm四方ってとこ。
展示物は古くて基本小さくて、ショーケースに入ってるので正直よく見えない…。写真の方がよっぽどはっきり見えていい。
最も古いメソポタミアの文字の起源は物々交換から始まった商売。羊を何匹、魚を何匹売るなどの確約であったり証明であったりしたトークンという小さな欠片。これをじゃらじゃらと多数移動させる不便からトークン特有の形を粘土板に必要数型押ししたというところから、文字の原型ができあがったそうです。つまりはハンコ。印章は当然文字があってから誕生したものだと思ってたけど逆だった!そしてトークンによる型押しから直接棒で粘土板に印づけるようになったのが、学校でも習うくさび形文字。
エジプトの文字(ヒエログリフ)、漢字はまた独自の起源を持っていて、こちらは信仰と深く結び付いて生まれたもののようです。神様の意志として威厳を知らしめたり、占いで天の意志を仰ぐ際に必要とされた道具の一つ。
展示は一部レプリカですが、それにしても現存しているものは占いや宗教にかかわるものが殆ど。"神の意志"を欠片でも残しているものを人々は大切に保管しようとしたのだろうと想像できます。
(リーフレットより)その後の文字の伝播と変遷を辿っていくと新たな文字が生まれ、それ以上に消えていってる。戦争で制圧され消滅させられてしまった文字もあれば、使用している文字の不便さから自然と形を変えていったものも。文字は言葉同様、その時代の人々によって育てられ常に変化していくもののようです。
展示自体は、会場が思ったより狭かったので展示数も期待したほどではなかったけど(資料によると100点ほど)、それぞれの解説が、とてもわかりやすく整理され目で見て理解が広まる素晴らしいものでした。文字の歴史は人々の生活はもちろん、政治や権力とも切っても切り離せないという、当たり前ながら意識してなかったことを見せてくれました。
特に印象的だったのは、文字と記号の違いについての解説。記号とはここでは模様みたいな意味合いだけど、記号では文章を成さない、と。汎用性あってこその、文章を綴ることができてこその「文字」だと。トークンの型押しだけでは記号だったけど、それに並べ方や区切り方が加わればモノと動きの意味を成し「文章」になる、つまりそれは「文字」となる。
文字学にちょっと足を踏み入れられたような気がしました。
世界の文字の物語:ユーラシア 文字のかたち
7/9(土)-9/4(日) 大阪府立弥生文化博物館
大阪府立弥生文化博物館
JR阪和線信太山駅から徒歩で。茶色の舗装道路が案内してくれます。(民家のスキマを抜けて行くというえらい所ですw)