「シャクルトン」 (2002年 監督/チャールズ・スタリッジ 主演/ケネス・ブラナー)
前後編・全206分
シャクルトン 南極海からの脱出 [DVD]/ケネス・ブラナー,ローカン・クラニッチ,ケヴィン・マクナリー

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第一次世界大戦頃、イギリスの冒険家アーネスト・シャクルトンが南極大陸横断挑戦に失敗し漂流したという、本当にあった話。
「エンデュアランス号漂流」という本でこの話を知って、しばらく周辺書物を読み漁ったことがあります。イギリスではただの奇跡の話ではなく、シャクルトンのリーダーとしての素質について語られることの多い話らしいです。
――英国の冒険家シャクルトンは目指していた南極点到達を冒険家アムンゼンに先を越されたため、さらに上を行く冒険、すなわち南極大陸横断の旅を企画する。政府やマスコミ、公的機関に働きかけ資金集めに奔走するが、折悪く第一次世界大戦が勃発。冒険は中止になるかと思われたが、海軍大佐や国王から行って来いと激励され、英国国民のロマンを乗せていざ南極へと向かう――
[ここからネタバレ--------
南極圏に最も近い有人島サウスジョージア島に着いたシャクルトン達は地元の漁師達から今年の氷は例年にないくらい硬く北上していると聞く。だが今更計画を変更することはできない。なるべく氷の緩い場所を選んで南下していくが、予定よりも随分早い段階で流氷に閉ざされ船は身動きがとれなくなってしまった。シャクルトンは仕方なくここから大陸横断の準備をはじめる。
そんなある日、突然氷が迫ってきて船を押しつぶし始めた。浸水は防ぐことができずシャクルトンは船を放棄することを決める。28人の隊員たちは三艘のボートを下ろしソリに載せて氷上を引いていく。目指すのは地図上最も近い島。流氷の上を海へ向かって進む。
やがて氷がゆるみ流氷は次第に小さくなってくる。彼らは三艘のボートに分乗し目指すべき島へ向かって漕ぎ出す。そしてついに無人のエレファント島へ到達した。
エレファント島に着いた時には隊員の幾人かは凍傷や腫瘍で動けなくなっていた。シャクルトンは病人を含む仲間を副隊長に託し、自分を含めた6名を選抜し一つのボートでサウスジョージア島へ向かう。
嵐を乗り越えなんとかサウスジョージア島にたどり着いたが、人が住む捕鯨基地は山の向こうだった。厳しい海流のため船で行くことは困難なため、シャクルトンはまだなんとか動ける二人を連れてそびえ立つ雪山を登る。
翌朝ついに彼らは捕鯨基地にたどり着き、残して来た隊員たちを救出する船が出された。
かくして南極大陸横断の隊員28名全員が無事救出されたのだった。(終)
----------ここまで]
前編はシャクルトンが資金集めに奔走するところを大きく時間を割いて描いてて、正直そこまで詳しくやんなくてもいいんでない?って。私は話を知っているので違和感なく見れたけど、もしかしたら何の予備知識もなければ前編はやたら沢山人が出てくるばかりで意味が解らないかも?
後編からはいよいよ本当の意味での冒険、サバイバルが始まる。が、やっぱりこれはダイジェストすぎて深刻さがよくわかんないかなーという所。一番苦しい食糧難については殆ど触れられてないし、航海も登山もあっという間だったし、ラストは駆け足。物語としてはノンフィクションとして忠実に、と言えば聞こえはいいけど、描きたい焦点はあんまり絞られてなかった感じ。奥さんの話は正直いらないよなー。弟の裁判はもっといらないよなー。
もちろんシャクルトンが主人公なので彼中心に話は回ってるけど、結構ハーレーにもスポット当てて描いてる感じだったのでどうせならそこもうちょっと掘り下げてほしかったかも。マクニーシュもワーズリーもワイルドもブラックボロも…ってちょっと欲張り過ぎてみんな印象薄まってる。実際話を知らない人がこれ見て意味わかるだろうかというと、わかんないだろうなっていうのが正直な感想。
でもこれ、ロケはすごい。金かかってるはず。まだ山のシーンは比較的簡単に撮りに行けそうだし撮影スタッフも慣れてる人多いだろうけど、船のシーンは本当に南極(か北極)近くまで行って撮影した??流氷はさすがにホンモノでは??これ演じてる俳優さんたち危なくない?って心配になるくらい流氷怖い。CG合成には見えないしセット組んでやったにしては船の揺れとか遠景が超リアルなんですけど。
実際に残っているハーレーの写真とそっくりに船が流氷に立ち往生してるシーンとかは感慨深いものが…((>д<))。そうそうエンデュアランス号はこれは撮影のために本当に復元したんだろうなぁ。残ってる写真を見てるとかなり大きそうに見えたけど、実際はこんな規模だったのか。こんなちっぽけな船で南極に挑んだんだと思うと改めてすごい。
まぁ、映画だったらちょっとどうかなーって出来だけど、TVドラマとしてはかなりの大作だと思います。いや俳優さんたちの熱演は本当に素晴らしかったし胸を打つ芝居だったけど、いかんせん脚本がね…。まぁTVドラマだからこんなものか。1クールぐらい使って連ドラにできるんだったらもっとちゃんとしたのできるだろうけど200分では到底無理か。昔あったアポロ13号の2時間映画みたいな感じかな、詳しく話知ってると「いやいやいやダイジェストすぎんだろ!」とツッコミ入れずにはおられないっていう。
TSUTAYA DISCAS
2枚ずつしか借りられない。そしてひと月に4枚借りねば損…。
4勝2敗2引分けってとこか。
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小説風になっていて一番読みやすい。この表紙は絵ではなく、ハーレーが撮った本当の写真ですよ。
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よりドキュメンタリー風なのと写真が比較的多いので、新潮社のと合わせてお勧めしたい。
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これはシャクルトン本人が書いたものなので話としては雑多な(というか読者にはあまり興味ない客観的な)情報が多くて読みにくい!航海日誌的というか…。