あるテレビ番組を見ていたら、とある歌手が「若いうちは恋愛をたくさんした方がいい。色んな人と付き合って本当に良い人を見つけた方がいい」みたいなことを話していた。だけれど、その歌手は恋人の浮気は絶対に許さないとも言っていた。

番組を見ながら、素直に「どっちだよ」と思ってしまった。

色んな人と付き合って恋愛をした方がいいと言いつつ、浮気は駄目なのか。色んな人と付き合った方がいいって言ってたじゃん。どういうことだろうか。

お付き合いをした状態で、他の人に気があってはいけないというのは、恋愛の方向が常に内向きだろう。でも、たくさん恋愛をした方がいいというのは常に自分から外向きじゃないのか。方向性が全く違うことを言っているような気がしてならない。

その後、番組では別の歌手が恋愛話のようなものをしていた。
その歌手は、今まで6人の恋人と付き合ったことがあるらしい。それを堂々と公表していた。

テレビでよく「前に付き合っていた彼氏はこんな人でした」とか「前の彼氏にこんなことをされた」とかいう話をするタレントがいる。

何であんなにテレビで堂々と話をするのか不思議だ。恋人と付き合うということは、ただ話をしたり、デートしたり、手を繋ぐだけではないだろう。時には一つ屋根の下で寝食を共にするという状況が含まれているんじゃないのか。

それなら、今まで六人と付き合いましたという公表は、オレの中では今まで六人と離婚しましたというのと大差ない。離婚は大袈裟かもしれないけれど、六人と男女関係を結びましたということだろう。別にそれはその人の人生だから自由だけれど。

本気の恋愛だったら、個人的には良いとも思う。それで別れたならば、人前で恋愛話なんぞ出来ないであろう。親しい友人なら話せることだけど、人前で堂々とは話せない。なんせ失恋したのだから。痛々しい過去のはずだろう。

元カレ、元カノの話を堂々と得意気に話している人を見ると、どうしても違和感を感じる。本気だったら何人も付き合ったら駄目じゃないのか。人生は、そんな綺麗事じゃないし上手くはいかない。それは分かっている。ならば、恋愛なんて嘘だと言えばいい。

恋愛は非日常なんだ。非日常を日常にして欲しくない。誰もが皆、恋愛をしなければいけないと誰が決めたのだろう。恋愛をしようとしまいと勝手だ。だけど、謹みを持たないといけない。そうでなければ、きっとつまらないと思う。