友人から、「使っているレコードプレーヤーの調子が悪いので、見て欲しい!」と依頼がありました。

 

私は、パソコンの調子が悪いのは、ちょくちょく頼まれますが、レコードプレーヤーは初めてです。

 

症状を聞くと・・・・・ターンテーブルが、最初は回転数があっているのだけれど、だんだん狂ってくると言うことでした。

機種は、DENON 「DP-3000」とのことです。

出来るかどうか分からないけど・・・・・と言って預かりました。

通電してみますと、最初「33」で、縞模様が静止していても、時間が経つと流れてしまう症状でした。

 

ネットで調べてみましたら「トランジスター」と「電解コンデンサ」を全部交換する記事がありました。

 

この「DP-3000」には、16個の「トランジスター」、1個の「IC」、4個の「ダイオード」が使われていました。

それを全部交換することにして・・・・・部品を探しましたが、なかなか見つかりません。

ネットで、見つかっても「業者のみ」となっていたりしました。

何とかかんとか、見つけましたが、とうとう「ダイオード・東芝・1D2C1」と同じく「1D2Z1」は手に入りませんでした。

ところが、「ブログ友」さんから、ありがたいことに「1D2Z1」を2個譲っていただけました・・・・・ありがたいですね。

 

部品が、揃ったのでいよいよ作業開始ですが・・・・・

私は、眼も悪くなり、ハンダ付けが下手なので、半導体の基板は苦手です。

そこで、息子に頼んで作業をやってもらいました。

 

交換前の基板です。

 

交換後の基板です。

 

完了後、24時間、「33回転」と「45回転」をそれぞれ連続で回して確認をしました。

 

その結果、「33回転」もOK!

 

「45回転」もOK!

 

取り外した部品です。

「電解コンデンサ」が、9個

 

左側が、「ダイオード」です。1cm角ほどある大きさです。

「1D2Z1」は、頂いたものに交換。

「1D2C1」は、汚れた「足」を磨いて、再度付け直しました。

右の細長いのが「IC」です。

「東芝・TA7061P」です。

 

この「トランジスター」は、「東芝・2SA562」

 

この「トランジスター」は、「東芝・2SC538」です。

 

左の「トランジスター」は、「日立・2SC373」です。

これは、回路図では「2SC458」となっていますが、なぜかこれが付いていました。

今回は、回路図通り「2SC458」を使いました。

右の「トランジスター」は、「日立・2SC1213」です。

 

この「トランジスター」は、「日立・2SC458」です。

 

どの「ドランジスター」も「足」が汚れています。

 

「ダイオード」も「足」が汚れています。

左が「東芝・1D2C1」です。

右が「東芝・1D2Z1」です。

 

いただいた「東芝・1D2Z1」は、「足」が綺麗ですね。

右の「1D2C1」は、カッターの先で磨きましたが、まだ汚れていますね。

 

作業をした息子は、新品の基板に部品を乗せていく作業は何度もやっていて慣れているようですが、今回のように古い部品を外して、新しい部品を乗せるメンテナンスは初めてだったので、ずいぶん苦労したようです。

特に、基板に挿さっている部品の「足」の先が、少し曲げてあるので、それを起こしながらハンダを外すのが大変だったようです。

いつもの丁寧な仕事で、無事「正確な回転」が蘇りました。

 

しかし、今回の作業で「トランジスター」類の在庫がないのには驚きました。

部品を揃えるのに、思ったよりも時間と労力を使いました。

 

「真空管」の方が、ずっと古いのに、意外と手に入りやすいのですね。