8枚目の、JAZZ・・・こんな1枚は、ナチュラルなトランペッター、「チェット・ベイカー」です。
アルバムは、「シー・ワズ・トゥー・グッド・トゥ・ミー」といいます。「枯葉」と邦題がついていることもあります。
そろそろ秋という季節。ぴったりのアルバムだと思います。
ジャケットは、最初、何が描かれているのかわかりませんでした。よく見ますと女性の顔なんですね(^_^)

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チェット・ベイカーは1929年オクラホマ州生まれ。ジェリー・マリガンのカルテットに参加して、一躍注目されました。

50年代後半に麻薬のため一線から退き、74年にカムバックしましたが、88年ツアー中のオランダのホテルで転落死しました。

柔らかで、伸びやかな、味わいあるトランペット。秋の訪れにぴったりのトーンです。

パーソネルは
チェット・ベイカー(tp,vo)
ポール・デズモンド(as)
ヒューバート・ロウズ(fl)
ボブ・ジェイムス(key)
ロン・カーター(b)
スティーブ・ガット(ds)
ジャック・ディジョネット(ds)

曲目は
1.Autumn Leaves
2.She Was Too Good To Me
3.Funk In Deep Freeze
4.Tangerine
5.With A Song In My Heart
6.What'll I Do
7.It's You Or No One
8.My Future Just Passed

1974年10月・11月の録音です。

このアルバムは、チェット・ベイカーが、CTIの路線に載って録音したもので、イージーリスニングと思われがちですが、ベテラン・ジャズメンが、ドン・セベスキーのアレンジで、きっちり仕事をしている素晴らしいアルバムです。

特に「Autum Leaves 枯葉」は、チェット・ベイカーが、滑らかに、そして軽快に無駄な音が一つもなく、トランペットを吹いていて、暑い夏が過ぎ、空気が少し涼しさを増してきた「秋」にはもってこいの名演です。
また、ポール・デズモンドのアルトも美しい音で、さらっと吹いています。
ベテランが、肩に力を入れず、しかし、しっかりとしたテクニックでまとめている、時々ふッと聴きたくなる演奏です。

2曲目の「She Was Too Good To Me」も、チェット・ベイカーのボーカルに続いて、サラッと吹くトランペットが印象的です。