抗凝固薬の話

 

心房細動の人が居たとして、抗凝固薬を使った場合にどれくらい効果があるか。

 

CHADS2やHAS-BLEDスコアで大体の推奨はできますが、患者への説明としてどんな風が良いか、考える時がありました。

 

あまり難しいことを考えない方の場合は、のむと脳梗塞になりにくくなるから、で良いのでしょうが、インフォームドコンセント重視でいくなら、もう少し説明は加えたいところです。

 

リクシアナの添付文書で心房細動の方への有効性として

脳塞栓のリスクがプラセボで年間6.7%  大出血が1.8%  

脳塞栓のリスクがリクシアナ内服で年間2.3%  大出血が3.3%  

内服脳塞栓のリスクは1/3程度、大出血のリスクは2倍程度でしょうか。

 

ワーファリンの添付文書では

脳塞栓のリスクがプラセボで3.0-7.4%

脳塞栓のリスクがワーファリン内服で0.4-2.5% 減少率は42-86%

大出血のリスクは記載ありませんでしたが、DOACとの比較では同等といわれているので同様なのでしょう。

 

塞栓のリスクは1/3になるが、出血のリスクは2倍程度

総じて脳卒中という括りでは半分から2/3程度にリスク軽減できるのでしょう。

 

それなりにリスクは残るので、意外にありがたみは多くないのかもしれないですね。