13歳のきみと、戦国時代の「戦」の話をしよう。

学校や塾で日本史の単元に入ったら用意したい一冊です。「13歳」とタイトルにあるように、子ども向けにおもしろおかしく語り口調で書いてあるので、小4、小5ぐらいからでも問題なく楽しめます。歴史漫画でもいいので、一通り日本史の流れを身につけてから読んだ方が読み進めやすいでしょう。

この本は、書店に並ぶ子供向けの歴史エッセイとは違い、健康的そしてまっとうな理が書き手にあるところです。歴史の話は、ついつい生々しい戦や人殺し、非人道的な事件なども歴史という名のもとにロマンチックに語られがちですが、この本ではそれらの史実(?)をあらゆる切り口から検証し、当時の人々の心情に思いを巡らせて語られています。

また、秀吉の「中国大返し」を実際に計算して検証してみたり、「本能寺の変」では明智の本意に迫ったりするのも愉快です。

教科書では一行で済まされてしまうような事件にも、その時代背景や人々の人生が絡み合って起こっているのがよくわかります。

関ヶ原の戦いの勝因について、作者は次のように話しています。

一見「清潔な三成、腹黒い家康」みたいな印象を受けるかもしれませんが、相手のことを考えたのはどっち?

三成さんの場合、みんなに協力してほしいとは言うものの「豊臣家のため、正義のために集合するのは当然だ」という感情が根本にあったんでしょう・・・

 

正義を掲げ、誰かを否定することのみを目的としたチーム作りは、たぶんうまく行きません。なぜなら「正義」や「正しいこと」というのは、人によってバラバラだから。

 

家康は「自分にも相手にもそれぞれ正義がある」ということを前提の上で、次の段階の話し合いをしてるんですね。

歴史を学ぶ本当に意義を、テスト勉強に終われる前に子どもの中で確立しておけば、年号や人物を覚えるのもそれほど苦じゃなくなります。