前スレッドでは大萩康司というクラシック・ギタリストのリサイタルの模様を記した。
今回もまたクラシック・ギターの別公演を取り上げます。
本来、自分はクラシック音楽に関しては完全な門外漢。
好きな曲や作風などはあるが、おしなべてよく解んない…。(苦笑)
そんな中でも“ギター”だとそれだけで親しみを覚えるし、クラシック・ギター独特のナイロン弦の優美な感じの音も好きだったりする。
で、おそらく日本で一番有名なクラシック・ギタリストと言えば、やはり村治佳織であろう。
その村治女史がデビュー30周年を迎えた記念公演が先日東京紀尾井ホールにて行われた。
先述の大萩氏同様、20年以上前には彼女の公演を観た事があるがそれ以来。
(ちなみに大萩氏と村治女史は、「エコール・ノルマル」というパリの学校の同級生同士。)
そして、彼女の弟の村治奏一氏もまたクラシック・ギタリストである。
その奏一氏のステージも同じ頃観た事がある。
実は、今回何故行こうかと思ったのは、この村治姉弟2人の合奏公演をテレビで観て、思えば2人が一緒に演奏しているのは観た事が無く、一度くらい観てみようかと思い検索したら、今回のお姉さんの30周年公演に客演で奏一氏も登場し合奏するとの事でチケットを入手した次第。
場内は12月もあって、ロビーにクリスマスツリーと村治嬢のパネルがあり記念撮影スポットとなっていた。
こんな事が出来るクラシックの演奏家もなかなかいない。
その理由の1つはやはり彼女のルックスの良さが大きい。
デビュー時はまだ中学~高校生くらいだったはずで、天才美少女出現!などという飾り文句がお決まりであった。
あれからもう30年が経ったんですね。
この記念公演は2日間行われ、自分は1日目の方へ。
1日目と2日目で演目もゲストも違う。
そして開演。
ストンとした派手目な(でもブランドものでしょう)ワンピースドレスで登場。
まずは、ソロで2曲演奏。
MCで30周年と言う事で喋りたい事もいっぱい有ると言っていたが、大萩氏も村治嬢もMCが簡潔で上手い!
ご自身も昔はクラシックと言えば、アンコールの前にその曲目を告げるくらいで、私もデビュー・リサイタルはそうだった、とおっしゃっていた。
時代もあるとは思いますが、そんな流れを変えて、よりクラシック音楽に親しみやすい環境を作った事は、演奏家・音楽家としてだけでなく、彼女の功績は多大だと思う。
(もっとも、今は清塚信也、高嶋さち子と言う、喋る仕事の方がニーズの大きそうな演奏家もいますが!笑)
第1部は最初の2曲を終えると、実弟の村治奏一氏を呼び込み合奏。
実の姉弟だけあって、呼吸も音の質感や演奏技術もピッタリ。
やや、奏一氏の方がロマンチストな音質に思えたのは気のせい?
5曲もデュオを聴かせてもらって満足です!
第2部は、先ごろ30周年記念オールタイム・ベスト・アルバムを出し、その選曲はファン投票で決めたとの事で、その人気第1位、2位の曲「カヴァティーナ」、「サンバースト」からスタート。
村治佳織は元々ドメスティック・メジャーの「ビクター」からデビューし大ヒットするが、途中から「デッカ(ユニバーサル・ジャパン)」に移籍したので、これまでの彼女の録音音源は2社が有するのだが、今回ビクター時代の音源も提供して貰い、オールタイム・ベストとしてリリースとなったと言う。
そして第2部のゲストはチェンバロ奏者の曽根麻矢子さん。
クラシック・ギター、そして村治さん自身もかかわりの深い作曲家ロドリーゴの「ある貴紳のための幻想曲」のオーケストラ部をチェンバロ用に曽根女史がアレンジした内容での演奏。
チェンバロって生で聴いたの初めてかも知れない…。
ギターとも相性の良い音で新たな発見。
せっかくなので、MCで話していた30周年記念オールタイム・ベスト・アルバム『CANON』を購入。
購入特典で小さなクリアファイルをくれた。
たまにこのサイズのやつ貰うんだけど、これって用途は何??
そして、ファン投票の曲目は下掲画像の通り。
で、話が最初の、本公演へ足を運ぶ動機となった件に戻るが、村治姉弟の合奏が聴きたいと言う事だったのだが、この日貰ったチラシの1つにこんなものが!
何?!来月あったのか!!
行徳だったら行ける範囲だったし、チケット安い!(笑)
村治佳織デビュー30周年、そして村治奏一デビュー20周年、ともにおめでとうございます!
(ちなみに、村治奏一デビュー20周年記念リサイタルは12月19日Hakujuホールにて開催 )