映画「ラストナイト・イン・ソーホー」 | 新・迷って、悩んで、でも笑ったりもして…。

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不惑の40代などと言うものの、40代になってから「踏んだり蹴ったり」、「弱り目に祟り目」な日々…。
あれから幾年過ぎ、日々の一喜一憂を好き勝手にほざいてる次第です。

松の内が明けながらも前スレッドでは元旦の話でしたが、今回はさらにもう1日遡り昨年大晦日の話。

 

最初にいきなり愚痴ですが、、、。

普段よく使うロードショー映画館は「TOHOシネマズ新宿」が多いので、この日もそっちへ。

到着時間が結構早くなってしまい、早めに場内で座れればそれでいいかな?と思い着いたのだが、入場は上映10分前との事。

まだ30分以上ある。

仕方なくロビーで待つ事にしたのだが、この日はさすが1年の最終日と言うこともあり、実は朝起きた時からもう身体が重く、腰と足にだるい痛みもあったので、立っているのもしんどくて途中で柱に背をもたらせたまま座るような感じで時間を待つことに。

すると、スタッフの1人が「ここは、荷物を運ぶ台車なども通るので危ないですから立って下さい。」と言ってきた。

時間は大晦日の夕方夜近くの時間。

台車が通るのか?そんなわけ無い!

ようは「見栄えが悪くなるから、立って待ってろよ!」と言う事なのだ。

だったら、そう言え!馬鹿。

1年の最後に映画を楽しもうと思ったのに、すげー、ムカつく!!

老人虐待や!(byジュリー)

悪いが思いっ切り睨み返してやった。

TOHOシネマズ新宿最低!もう使わない!!!!

 

 

さてさて、そんなつまらん事で気分を害しながらも観た映画はなかなか面白かった!

映画は「ラストナイト・イン・ソーホー」。

何て言えばいいのかな?

サスペンスだけど、スリラーでホラーで、でもオシャレなんですよ。

ストーリーはと言うと…、

イギリスの田舎町でファッションデザイナーを夢見ているエロイーズは1960年代のロンドンのカルチャー好きで、ロンドンのデザイン専門学校の寄宿に入舎する。

彼女はちょっと霊感(?)が強く自殺した母の姿を鏡の中に見たりするような体質を持っていた。

入舎したが寮の生徒たちに孤立させられ、彼女は寮を出て一人暮らしをすべく、古い屋根裏部屋のアパートを借りる。

そこは、彼女の好きな1960年代から手つかずのような部屋で、どうにか自分の居場所を見つけたのだった。

何故かその部屋に移ってから毎晩夢を見るのだが、それは1960年代のソーホーでシンガーを目指す若く美しいサンディという娘の夢。

夜ごと夢の中でサンディを追いかけるようになり、その姿に魅了されていくエロイーズ。

やがて、サンディとシンクロし、夢の中の出来事が自身の実生活にも影響を与え、そのことでデザインや自分の見た目など飛躍の日々を過ごすようになるも、ある晩、夢の中でサンディが殺されてしまう。

そこから自身の実生活にも顔の無い亡霊や不審な人物がつきまとい、エロイーズは徐々に精神を蝕ばまれていき、やがてその謎を解く驚きの真実を知る事で、ついに彼女は…、といった内容。

 

幾つかのポイントがあるが、まずは1960年代のロンドン・ソーホーと言うのがイケてる。

ファッション、音楽、どれもなんでだろう?オシャレに思えて仕方ない。(「オースティン・パワーズ」にも描かれる洒落っ気)

映画もいきなりピーター&ゴードンの「愛なき世界」を使ってくるし、ダスティ・スプリングフィールド、サーチャーズ、ウォーカー・ブラザーズ、キンクス、等々、ビートルズやストーンズ以外の当時のブリティッシュ・ポップスがBGM。

夢の中で表現される60年代のファッションやクラブの内装がレトロなのにモダンと言う感じで観ていて楽しい。

夢の中でエロイーズがサンディに憑依したように見せるのに、店内の鏡の内装を前にサンディが歩くと、鏡に映っているはずのサンディはエロイーズになっている表現手法はお見事。

 

そして大きなポイントは、エロイーズとサンディを演じた2人の女優の可愛さ・美しさ。

サンディを演じたアニャ・テイラー=ジョイのカッコ良さと小悪魔感、対するエロイーズを演じたトーマシン・マッケンジーの無垢さと言うか一途な感じがとても上手く対比とシンクロが表現されていて見惚れました。

冒頭の田舎ぽさ残るピュアな感じエロイーズもかわいいが、サンディに憧れて髪色を変えたりメイクを狸目的(?…アブリル・ラヴィーンみたいなアイメイク)になってもいいねぇ。(笑)

何と言っても、サンディの人形感?「THE DOLL!!」とでも言いたくなる素敵さは半端ないです。

 

そして、ストーリーがよく出来ている。

1960年代のソーホーと2020年代のソーホーがリンクする、いやリンクさせる辺り、さらに過去の事件~夢の中の話~現実を繋ぐ見事さ、登場人物たち皆存在理由(登場理由?)があるのも、よく作られているなぁ、と感心。

あと、ハロウィーンの時期と言う設定も何気に映像的に“ばえる”ように計算してるなぁ。

 

予告編です。

映画で使用した60'sブリティッシュ・ポップスをまとめたのもYouTubeで発見したのでこちらも。

(映像でなく、映画画像に音楽だけです。)

最後に監督のエドガー・ライト氏は面白い作品を撮る注目の映画監督ですね。

「ベイビー・ドライバー」も音楽を上手く利用していたし、「ワールド・エンド 酔っ払いが世界を救う!」もとんでもない発想の作品でした。

 

TOHOシネマズ新宿のスタッフは糞だが、観た映画はとても楽しめました!!

「ラストナイト・イン・ソーホー」は、上映館にもよるでしょうが今週13日(木)まではロードショー上映のようです。