先週、マカロニ刑事こと早見淳(萩原健一<ショーケン>)が殉職。

何十年ぶりかで観るこの回、刺殺シーンはやはりグッと来るが、今になって観てグッと来たのは、刺されるシーンの前の重傷で入院中のゴリさん(竜雷太)を夜一人で見舞うシーン。
捜査で死を覚悟したが、山さん(露口茂)に助けられ、ゴリさんの敵討ちが出来たことを報告する場面。
ゴリさんは就寝中(実際は狸寝入り)なので、報告のセリフはアフレコのセリフだけで行なう。
映像は、ショーケンが黙って椅子に座ったまま、照れたような、嬉しいような、しかし疲労から睡魔が襲って来る、などの表情を見せるのだが、これが結構、尺が長いのだ。
それをセリフ無しの表情だけでやっちゃうショーケンの演技にグッと来ましたねぇ。(笑)
この演技はショーケンならではでないのでしょうか?
そして今週は、ジーパン刑事こと柴田純(松田優作)が2代目はみ出し新人刑事として登場!
記念すべき初登場のシーンは、留置場に拘留されていた柴田刑事をボス(石原裕次郎)が引き取りに来る場面。
肩越しでの演技で初登場!

これまた何十年ぶりかで観たが、前半はコミカルな演技がかなり多かったんですね。
松田優作と言うと、存在感ある多少イッちゃってる感じの演技、またはカッコいいアクション・シーンがすぐに浮かびますが、そうだった!この人のちょっとしたコミカルな演技が好きだったなぁ。
もちろん途中からは型破りなアクション・シーンも。

この回を久々に観ていて思ったのは、やはり魅力的なキャラクターであり、役者であるということだった。
ちなみに、この回の話は、ブルジョアの若い女性を連続殺害する、貧しく生真面目な若い男性が犯人で、殺される女性の最初がひし美ゆり子(アンヌ隊員!)、次がまだ冴えない感じで端役の秋吉久美子、最後がやはり端役時代の高橋ひとみ、という現在になって観るとすごいキャスティング。
余談だが、松田優作は当初は学園青春ドラマ「われら青春!」の主役の予定だったらしい。
しかし、ショーケンが「太陽にほえろ!」を急遽降板することになり、マカロニ刑事の後任を担うはみ出し新人刑事役が必要と言うことで松田優作がスライド登板のように抜擢されたそうだ。
余談ついでに、もう一つ。
ジーパン刑事の後任、テキサス刑事を勝野洋が演じたが、当初は松平健が筆頭候補だったそうだ。