
以前に一度、彼のライヴへ行ったことを記したことがあった。
2年前のことだ。
このアメブロでは、どんなワードを検索して当ブログに来たかが判るのですが、「出口雅之」のワード検索で訪れた方も結構いらっしゃるようです。
なので、いずれまた出口雅之関連で何かを記せたらとは思っていたので、いい機会となりました。
会場は渋谷にあるライヴハウス「ギルティ」。
以前は、恵比寿に近いところにあったはずだが、今は道玄坂上交差点から246へ抜ける途中にあった。
(もう20年近く前に行って以来なので、場所が変わっていたことも知らなかった。)
会場に到着すると、入り口の一角に長打の列。
もう開場時間はとっくに過ぎているのにスゴイな~と思ったら、どうも開場時間が押したようだ。
相変わらず、40代前後と思われる女性客が多い。
でも、男性ファンや若い世代、また子供(お母さんが連れて来てる)もいる。
出口雅之氏は、80年代にグラスバレーというニューウェイブ的サウンドと全体的にユニセックスぽい容貌のバンドのヴォーカルで、当時は99.9%女性ファンだったイメージがある。

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こりゃ、女性ファンばっかりなのも解る。(笑)
グラスバレー解散後の90年代は、REV(レフ)という男版ZARDのような彼のソロ・ユニットを結成。
当時、一色だったと言っても大げさではない「ビーイング」サウンドで、彼の最大のヒット曲“甘いKissKIss”を世に出した。

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こちらはイケメン・ロッカー。
その後、ソロ名義や幾つかのグループ、ユニットを作っては壊しが続いたようだ。
私は、正直グラスバレーとREVの代表曲くらいしか判らない。
実は、グラスバレーが活動していた頃は、ブルース・スプリングスティーンとか先日行ったブライアン・アダムスとかといったルックス重視ではなく、シンプルでカッコいいアメリカンR&Rタイプのアーティストが好きだった。
しかしながら、グラスバレーはとても「洋楽」な匂いがした。
自分の好みとはちょっと違うが「あ~、日本でも洋楽的なセンスがここまであるバンドもいるんだな」という印象があった。
それこそ、再結成するプリンセス・プリンセスや先日記した岡村靖幸と同じ時代だった。
さて、ライヴはと言うと、ブラックのスリーピース・スーツにノータイにハットというダンディないでたちで登場。
サポートはギター、ドラム、とキーボード(?)で打ち込みサウンドをメインにしたサウンドで行なわれた。
2曲目くらいからグラスバレー時代の曲が続き、私的には「つかみはオッケー」。
“MOON VOICE”、“アイデンティティー・クライシス”、“MY LOVER”、“TRUTH”、“虹のある街”、“星の棲む川”あたりがグラスバレーのナンバーから演奏されていった(と思う…多少曖昧な記憶…)。
キーボードと思っていた人物は実はパソコン操作のメンバーで、マッキントッシュとウインドウズのノートパソコンでバッキングトラックを操作していたらしい。
なので、MCも少なめに、曲がどんどん続いていくノンストップな進行でスピーディーにライヴが進んでいった。
そんな少ないMCタイミングで、最近はユーチューブなど動画サイトで自分の曲で知らないプロモーション・ビデオがあったと思ったら、一般のファンが独自で作ってアップされたものだった、とか、過去の演奏動画ならまだしも昔のインタビュー動画が上がっているのには参った、といった動画投稿サイトにまつわる話をしていたが、そういうのを見ていて「だったら、もう○○○○しようかな?」と。
○○○○と書いたのは「この話はとりあえず、この空間の中だけの話ということでお願い」と言っていたので、一応敬意を表し伏せておきます。(苦笑)
サポート陣は若い人たちだ。
ギターは正直ルックスはグラスバレーとは遠い感じ(失礼!)のだが、当時のニューウェイブ的なメイクまでしてグラスバレーの影響を受けてるのがよく解る。
後にMCで、出口氏とも絡むのだが、やはり出口雅之大好きを公言し、今回のライブの意気込みやリハーサルの状況をツイッターに上げるつもりが間違えて何度も出口氏のメアドへ送信していた、とか!(笑)
トークが得意ではない出口雅之と対照的に、笑いを誘うトークでキャラクター的にもいい人材だろう。
彼はリューヘイと紹介されていた。
そしてドラムは若い女の子。
前もドラムは女性だったが、最近はドラムは女性でという意向なのだろうか?
出音のひとつひとつがなかなか良い音してたなぁ。
特にキックの音は力強くタイトで気持ち良かった!
ナナコと言うらしい。
若い世代がグラスバレーの難しい曲を楽しそうに演奏してるのがなんだか微笑ましい。
ただ、グラスバレーのようないきなり電源をオフしたかのように終わるあのエンディング・スタイルは、2人にはちょっと出来なかったけど。
そしてパソコンでのバックトラックはモモちゃんと紹介された男性。
3人中最も年齢が高そうな人物でした。
そして後半になってお約束の拡声器を手に“星のジョーカー”でかなり場内も熱くなり、そして次に彼の最大のヒットにしてREV時代の一番代表曲の“甘いKissKiss”でその盛り上がりは加速する!
が、しかし、ここで思わぬハプニング!
バックトラックが何かの拍子で、演奏と同機せずにずれてしまった…。
さすがに演奏が出来ず、途中でプレイ中断。
一番の盛り上がりで、残念…。
「これは、最後にもう一回やるってことで。」と言って、その後1曲やって本編終了。
アンコールではREV時代、“甘いKissKiss”に続くヒット曲“抱きしめたい”と、グラスバレーの壮大な雰囲気を持つナンバー“イーチ・オブ・ライフ”の2曲を披露。
おそらくここで本来なら終了なのだろうが、先ほどのハプニング時に「最後にやる」と公言したこともあり、2ndアンコールで“甘いKissKiss”のリベンジで再びステージに。
ここで「もし、また上手く行かなかった際には、もうそこでビッグエンド的にね、お客さんも拍手で一緒に、もうみんなでワーッと盛り上がって、そのままお互いに捌けましょう!(笑)」と保険をかけて(?)からプレイ開始。
どうなるんだろう?と内心みな不安がある中、今度は無事に完走!
終わった時は、場内が一体感化した感じで大拍手!!
ハプニングがあったおかげで、「雨降って地固まる」のごとく、なんか気持ちがひとつになれたんじゃないかな?
いやいや、良かった、良かった!
今後は、6月に自身のナンバーをジャズメンと一緒にジャズ・アレンジしたニューアルバムのリリースとその記念ライヴを予定。
その後は、いわゆるバースデイ・ライヴを開催したいとも。
「これからも新しい試みをしながら前進していこうと思います。」という言葉でこの日のステージを締め括った。
この人はきっと、ひとつところに留まることを避けながら、その反面これまで一緒に歩んだファンとの軌跡を共有していく場を残そうという意向も持ち合わせているのだろうと思った。
憧れの上の世代だけでなく、同じ世代のミュージシャンたちが今また頑張っている姿を見れるのも、また嬉しいものだ。