理由は、あるバンドの再結成ライヴを見るため。
そのバンドはザ・コークスという。
まだ「イカ天」が放送されていたバンドブームの頃、タテ乗りビート系バンドが流行っているときに、意外にもブルースをポップにしていたり、聴かせる歌にパンクな要素が入っていたり、なんかクセになる音楽をやっていた。
また、バンドのキャラクターが、特にヴォーカルはしゃべりも上手く、隣のアンちゃん的親しみ易さを持っていた。
彼らのホームタウンが松山だった。
イカ天に出たり、渋谷の路上で定期的にライヴをやったり、新しい時代のバンド活動(現在ではもう古いですが)をしていた
1989年ソニーレコードからデビューし、ヴォーカルの藤田晴彦はその後俳優として映画で本木雅弘と共演したりしていた。
当時、松山はちょっとした粋のいいミュージシャンが多く、そのザ・コークスから、ウイズキッズというバンドや加藤いずみというシンガーを紹介してもらったことがあった。
そして、ザ・コークスが十数年ぶりに再結成をすると、しかも対バンは紹介されたウイズキッズで、こちらもそのくらいぶりの再結成だという!
前のブログで書いたJALの人に優待券をいただき安く飛行機をおさえて、いざ出発!
松山へ来るのもやはり十数年ぶり。
でも、「こんな静かだったっけ?」という感じだ。
日曜の夕方だから?不景気だから?

とりあえず松山駅の隣に位置するホテルへチェックインし、少し休んでから松山城の堀沿い~大街道~銀天街というアーケードを散歩してライブ会場である「松山サロンキティ」というライブハウスに到着。
両バンドとも、かつては松山でプロのミュージシャンより集客力のある伝説のバンドゆえ、場内は30代、40代のファンがすし詰め状態!
すごい!
最も、コークスのヴォーカルの藤田晴彦は今は松山でラジオのパーソナリティーをしているので、その人気とメディア力もあるだろう。
ライヴは、ザ・コークスからスタート!
変わってない!
相変わらず、ニコニコしながらバンド全員で演奏している。
彼らの演ってて楽しいという波動が観客にあっと言う間に伝染していく。
場内がハッピーのかたまりができ、すごいエネルギーとなって渦巻いてるようだ。
その後、アナコンというハードコアパンク・バンドが演奏し、ウィズキッズの出番。
藤井フミヤや沢田研二のようなナルシスティックさを持つヴォーカルの佐伯康人はちょっと老けたが、笑顔が少年ぽくなる。
こちらは、今後も自分たちのスタンスで活動を再開すると言っていた。
40代に突入した、かつての小僧(失礼!)バンドは、松山で今も気の合う仲間と楽しい時間を共有していた。
ちょっと元気をもらえたと思う。