遅咲きの品種が見頃を迎えています。
すでに多くの花は散り、初春の名残を惜しむかのようです。
■淋子梅 りんしばい
荒山公園内で最もよく目にする種の梅です。
花はモモに似た中輪(2-2.5cm)で、波打つ花弁が厚く重なる八重。
萼(がく)は反った紅茶色。2月上旬-3月中旬頃の遅咲き。
梅と杏子(あんず)の雑種となる豊後系の一種、杏性(あんずしょう)に分類されます。
同じ豊後系である豊後性に比べて、香りが低く多くは遅咲きで、枝は細く葉が小さいのが杏性の特徴です。
■摩耶 まや
摩耶紅(まやこう)、摩耶紅梅とも言います。
花径は大きく30-40mmの中大輪。
花弁の波打つ八重で、濃い紅色から薄い紅色へと変化します。
淋子梅と同様、豊後系、杏性の遅咲き。
樹高は3-6m、葉は楕円形で互い違いに生える互生。
花言葉は厳しい美しさ、上品、忠実。
■楊貴妃 ようきひ
淡い桃色の花弁が波打つ大輪の八重咲きです。
まさに中国隋一の高貴な美女にふさわしい名。
豊後性は杏との雑種性の強い種で、樹高は3-5m、樹勢は強く枝・新梢は太いです。葉は大きな丸葉で表面に毛があり滑らかな肌触りです。
■開運
名前の由来は不明ですが、縁起がいいと言う他ありません。
八重の中輪。弁先がややぼかしとなり裏紅が濃い淡紅色。遅咲き。
豊後性で樹勢が強く花付も良い。樹皮は粗皮。
つぼみが開きかけの花姿が見事。
■武蔵野
万葉にも歌われる「武蔵野」の古のイメージは、非常に広大で美しい原野。
この花の大きさを言い表そうと名付けられたのかも知れません。
開花期は2月下旬~3月下旬の中咲き。
豊後系の特徴を最もあらわす品種。豊後性。
淡紅色の極大輪(4-4.5cm)となる花は、梅の中では最大の花径を誇り、とても豪華な樹姿を見せてくれます。
花弁が不整形に波打ちながら開き、見応えのある八重を咲かせます。
萼は赤茶色。
■黒田
豊後性。八重の極遅咲き。
非常に濃いピンクから淡紅色まで様々な色合いがあります。
■白滝枝垂 しらたきしだれ
枝が滝のように見える枝垂れの梅。
白色の花弁の端がわずかに外に反り返る、八重の中輪(2-2.5cm)。
2上旬-3月中旬頃開花する中咲き。野梅性。
もうほぼ散っていましたが、わずかに残る花の哀愁もいいものです。
過ぎゆく季節があり、訪れる季節があります。
■鶯宿 おうしゅく
村上天皇が「うぐいすの宿」に例え、名付けた故事が「拾遺集」「大鏡」に伝わっています。
オウバイ。モクセイ科の落葉低木。野梅系、野梅性。
主に徳島・奈良・群馬では梅酒や梅干し用に栽培。
南高梅とはまた違ったカリカリした食感があります。
花は白、薄いピンクまたは紅・白の混じった香り高い一重の大輪(3-4cm)で遅咲き。
■輪違い りんちがい
別名「思いの儘」。
決して人の思いのままにならず、樹の思いのままに紅白の花の色を付けます。
2月下旬-3月中旬頃の花梅。
野梅系のひとつ、野梅性(やばいしょう)の八重で中輪です。
花色は半染め、裏弁爪紅、絞り、吹き分け絞り、紅白などに咲き分けます。
野梅の原種に近く中国渡来と言われる野梅系(やばいけい)で、香りは高く、葉・花は小ぶり、枝は細い。
中でも野梅性は原種に近く、新梢は緑色で棘状の小枝が多く芳香が強く果実は丸い。
樹勢は強健。
梅の変異性を生かして品種改良がなされ、1本の樹・枝から紅と白両方の花が咲く「咲き分け」品種。
1輪の花弁数枚ずつ色分けするのが「絞り」。
■見驚 けんきょう
あまりの大輪の花姿に驚いたことが由来。
野梅系、野梅性の八重咲き。
花径が非常に大きく、色合いや花形は明るく派手。
花色は淡いピンクから段々と白色へと変化する移り白。
樹勢が強いことから庭木に最適です。
■豊後 ぶんご
豊後系、豊後性の実梅。3月中旬の遅咲き。
一重、八重の種があります。
1本の樹の花数が多く、花径も大きいため、桜に似ています。
大きな実は、果肉が厚く酸味が少ない。ジャム、梅酒に使われています。
主に東北・長野で栽培。
■白加賀 しろかが
神奈川県の旧「白加賀村」にて発見された品種。
3月中旬-下旬に開花する中遅咲き。野梅系、野梅性。
花は白色の一重咲きで大輪(3-4cm)から中大輪(2.5-3cm)まであります。
実梅で6月中旬-下旬が熟期。実は品質上で大きいです。樹勢強健。
花粉を持たない自家不結実性のため、他にもう一種、「南高」「鶯宿」など花粉の多い受粉樹を必要とします。南高梅と並ぶ実梅の代表品種で梅酒・梅ジャムなどに使用。
関東以南で生育。
■八重野梅
早咲きが多く正月用の白梅にも利用されます。
野生種に近い野梅系、野梅性、大輪の八重。花色は白色。
芽吹きが良く花形も良いため盆栽向けに人気。
■山茱萸 サンシュユ
「蝋梅(ろうばい)」とともにこの梅林の中で異彩を放つ存在です。
梅とは関係ありませんが、同じく早春を代表する花木。
ハルコガネバナ、アキサンゴ、ヤマグミとも呼ばれるミズキ目ミズキ科の落葉小高木。
樹高は3-15m、4枚の花弁を持つ鮮黄色の小花を木一面に咲かせます。
中国・朝鮮原産で、江戸享保年間(1716-1735)に朝鮮経由で漢種の種子が渡来。
果肉は生薬に利用され、強精薬、止血、解熱作用があります。
■椿
■坊主池
ハスは古名が「はちす」、芙蓉、水芙蓉、不語仙、池見草、水の花、蓮、荷などと表します。
花は蓮華、地下茎は野菜として扱われ食用となる蓮根。
枯れているように見えますが、蓮は多年性なので7-8月期には再び花を咲かせます。
今年の東京は、異例の速さで桜が満開です。
大阪でも開花宣言はありましたが、印象では例年通りの開花具合ですね。
3月末~4月初週にかけての見頃となりそうです。
■桜
桜や梅の枝ぶりの造形に対する日本人の感覚には、心底感激します。
どこの景色も江戸時代の浮世絵の美そのものですよね。
季節が変わる度に日本に生まれて幸せだな~と感じます。
■参道
■小手毬
■水仙
47品種、1340本の梅林。
3月下旬ともなると、多くが見頃を終えています。
薄緑色の葉がちらほら、いよいよ新緑を迎えようとしています。
梅は、バラ科サクラ属の落葉小高木。
中国原産で古来、日本へ渡来しました。
すでに多くの花は散り、初春の名残を惜しむかのようです。
■淋子梅 りんしばい
荒山公園内で最もよく目にする種の梅です。
花はモモに似た中輪(2-2.5cm)で、波打つ花弁が厚く重なる八重。
萼(がく)は反った紅茶色。2月上旬-3月中旬頃の遅咲き。
梅と杏子(あんず)の雑種となる豊後系の一種、杏性(あんずしょう)に分類されます。
同じ豊後系である豊後性に比べて、香りが低く多くは遅咲きで、枝は細く葉が小さいのが杏性の特徴です。

■摩耶 まや
摩耶紅(まやこう)、摩耶紅梅とも言います。
花径は大きく30-40mmの中大輪。
花弁の波打つ八重で、濃い紅色から薄い紅色へと変化します。
淋子梅と同様、豊後系、杏性の遅咲き。
樹高は3-6m、葉は楕円形で互い違いに生える互生。
花言葉は厳しい美しさ、上品、忠実。

■楊貴妃 ようきひ
淡い桃色の花弁が波打つ大輪の八重咲きです。
まさに中国隋一の高貴な美女にふさわしい名。
豊後性は杏との雑種性の強い種で、樹高は3-5m、樹勢は強く枝・新梢は太いです。葉は大きな丸葉で表面に毛があり滑らかな肌触りです。

■開運
名前の由来は不明ですが、縁起がいいと言う他ありません。
八重の中輪。弁先がややぼかしとなり裏紅が濃い淡紅色。遅咲き。
豊後性で樹勢が強く花付も良い。樹皮は粗皮。
つぼみが開きかけの花姿が見事。



■武蔵野
万葉にも歌われる「武蔵野」の古のイメージは、非常に広大で美しい原野。
この花の大きさを言い表そうと名付けられたのかも知れません。
開花期は2月下旬~3月下旬の中咲き。
豊後系の特徴を最もあらわす品種。豊後性。
淡紅色の極大輪(4-4.5cm)となる花は、梅の中では最大の花径を誇り、とても豪華な樹姿を見せてくれます。
花弁が不整形に波打ちながら開き、見応えのある八重を咲かせます。
萼は赤茶色。



■黒田
豊後性。八重の極遅咲き。
非常に濃いピンクから淡紅色まで様々な色合いがあります。


■白滝枝垂 しらたきしだれ
枝が滝のように見える枝垂れの梅。
白色の花弁の端がわずかに外に反り返る、八重の中輪(2-2.5cm)。
2上旬-3月中旬頃開花する中咲き。野梅性。
もうほぼ散っていましたが、わずかに残る花の哀愁もいいものです。
過ぎゆく季節があり、訪れる季節があります。


■鶯宿 おうしゅく
村上天皇が「うぐいすの宿」に例え、名付けた故事が「拾遺集」「大鏡」に伝わっています。
オウバイ。モクセイ科の落葉低木。野梅系、野梅性。
主に徳島・奈良・群馬では梅酒や梅干し用に栽培。
南高梅とはまた違ったカリカリした食感があります。
花は白、薄いピンクまたは紅・白の混じった香り高い一重の大輪(3-4cm)で遅咲き。

■輪違い りんちがい
別名「思いの儘」。
決して人の思いのままにならず、樹の思いのままに紅白の花の色を付けます。
2月下旬-3月中旬頃の花梅。
野梅系のひとつ、野梅性(やばいしょう)の八重で中輪です。
花色は半染め、裏弁爪紅、絞り、吹き分け絞り、紅白などに咲き分けます。
野梅の原種に近く中国渡来と言われる野梅系(やばいけい)で、香りは高く、葉・花は小ぶり、枝は細い。
中でも野梅性は原種に近く、新梢は緑色で棘状の小枝が多く芳香が強く果実は丸い。
樹勢は強健。
梅の変異性を生かして品種改良がなされ、1本の樹・枝から紅と白両方の花が咲く「咲き分け」品種。
1輪の花弁数枚ずつ色分けするのが「絞り」。

■見驚 けんきょう
あまりの大輪の花姿に驚いたことが由来。
野梅系、野梅性の八重咲き。
花径が非常に大きく、色合いや花形は明るく派手。
花色は淡いピンクから段々と白色へと変化する移り白。
樹勢が強いことから庭木に最適です。

■豊後 ぶんご
豊後系、豊後性の実梅。3月中旬の遅咲き。
一重、八重の種があります。
1本の樹の花数が多く、花径も大きいため、桜に似ています。
大きな実は、果肉が厚く酸味が少ない。ジャム、梅酒に使われています。
主に東北・長野で栽培。


■白加賀 しろかが
神奈川県の旧「白加賀村」にて発見された品種。
3月中旬-下旬に開花する中遅咲き。野梅系、野梅性。
花は白色の一重咲きで大輪(3-4cm)から中大輪(2.5-3cm)まであります。
実梅で6月中旬-下旬が熟期。実は品質上で大きいです。樹勢強健。
花粉を持たない自家不結実性のため、他にもう一種、「南高」「鶯宿」など花粉の多い受粉樹を必要とします。南高梅と並ぶ実梅の代表品種で梅酒・梅ジャムなどに使用。
関東以南で生育。

■八重野梅
早咲きが多く正月用の白梅にも利用されます。
野生種に近い野梅系、野梅性、大輪の八重。花色は白色。
芽吹きが良く花形も良いため盆栽向けに人気。


■山茱萸 サンシュユ
「蝋梅(ろうばい)」とともにこの梅林の中で異彩を放つ存在です。
梅とは関係ありませんが、同じく早春を代表する花木。
ハルコガネバナ、アキサンゴ、ヤマグミとも呼ばれるミズキ目ミズキ科の落葉小高木。
樹高は3-15m、4枚の花弁を持つ鮮黄色の小花を木一面に咲かせます。
中国・朝鮮原産で、江戸享保年間(1716-1735)に朝鮮経由で漢種の種子が渡来。
果肉は生薬に利用され、強精薬、止血、解熱作用があります。

■椿

■坊主池
ハスは古名が「はちす」、芙蓉、水芙蓉、不語仙、池見草、水の花、蓮、荷などと表します。
花は蓮華、地下茎は野菜として扱われ食用となる蓮根。
枯れているように見えますが、蓮は多年性なので7-8月期には再び花を咲かせます。

今年の東京は、異例の速さで桜が満開です。
大阪でも開花宣言はありましたが、印象では例年通りの開花具合ですね。
3月末~4月初週にかけての見頃となりそうです。
■桜

桜や梅の枝ぶりの造形に対する日本人の感覚には、心底感激します。
どこの景色も江戸時代の浮世絵の美そのものですよね。
季節が変わる度に日本に生まれて幸せだな~と感じます。
■参道

■小手毬
■水仙
47品種、1340本の梅林。
3月下旬ともなると、多くが見頃を終えています。
薄緑色の葉がちらほら、いよいよ新緑を迎えようとしています。
梅は、バラ科サクラ属の落葉小高木。
中国原産で古来、日本へ渡来しました。