2015年・アメリカ・ジョージア州、サバンナ。
エリザベスは映画の役作りのためある事件のあった家族の下を訪れる。
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アメリカで実際にあった
36歳のグレーシー夫人と13歳のアルバイトジョーとの間で起きた
不倫出産事件をモチーフにしたこの作品、
トッド・ヘインズ監督だったのは、なるほどなるほどでした。
平和な家族の中に一石を投じるようにじわじわと波が広がりつつも、
常に灰色な状態で進む物語が、観る方の想像力を掻き立てます。
そこに引っ張られるようにエリザベス演じるナタリー・ポートマンが、
事件に没入して現実と役作りが判らなくなる感じは”ブラック・スワン"を彷彿とさせました。
狙った設定かもしれないですが、
一般人であるジュリアン・ムーア演じるグレーシーが華やかすぎて、
女優という設定のエリザベスと、
どっちが業界の人かわからなくなりました。