室町時代・壇ノ浦。
友魚(ともな)は、かつてこの地で戦に敗れた平家の遺物を
海底から拾い上げて、生きる足しにしていた。
ある日彼の父の下に皇位の証「三種の神器」の一つ「剣」を
海底から引き揚げて欲しいと、都から使者がやってくる。
・
実在した能楽師”犬王”を主人公とした物語。
と書くと歴史絵巻みたいですが、
謎に包まれた人物を相当自由な解釈で描いた、
ロックおとぎ話のような作品でした。
(異形の姿をした犬王が歌って平家の魂を成仏させるたびに、
人の体に戻っていくトコとか百鬼丸!?って思いました)
なもんで途中からは頭を切り替えてライブパフォーマンス的に
映像と音楽を観てたんですが、
室町時代にポップス・ロックミュージックをかき鳴らせば、
その時代の人には刺激的な音に聴こえても、
ボクには耳慣れた大衆音楽以上のものには聞こえなくて、
むしろシンプルで複雑な琵琶の音の方が、
新しく刺激的に響いてきたのが、何とも皮肉な気がしました。