1943年・イギリス。
ヨーロッパでの戦火が激しくなる中、連合軍はシチリアに上陸し、
ドイツ軍の牙城を崩す計画を進めるが、
そこに敵戦力が集まらぬよう偽の情報を持った死体を海に流し、
それをドイツ側の手に渡すという作戦が立案、採用され
”オペレーション:ミンスミート”と命名された。
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死体に持たせた偽情報で敵を欺くという、
冗談みたいなホントにあった物語。
死体探しから始まり、みんなで名前を付けたり、経歴や恋人も作ったり、
死んでから第2の人生を肉付けしているのは、
連合軍の命運を左右する重大作戦らしからぬ
ブラックユーモアを観てるようでちょっと可笑しくなりました。
(そもそも”挽肉作戦”ていう名前からしてブラックですねえ)
諜報映画とはいえ、ル・カレの作品のようなハードボイルドで
ドライな感じはなくて、友情、恋愛といった人間臭いところを
むしろ意図的に描いてるのは、語り手がイアン・フレミングという
設定だからかなあと思いました。
コリン・ファース、すっかりイギリス諜報員の顔みたいになってきましたね。