フランス。
航空事故調査局に務めるマチュー・ヴァスールは天性の聴覚で、
事故機のレコーダーから聞こえる些細な音を分析し、
事故原因を解明するスキルを持っていた。
ある日、ヨーロピアン航空のアトリアン800型機が
消息を絶ちアルプスに墜落したという連絡が局に入る。
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航空業界を舞台にしたポリティカルスリラー。
ピエール・ニネがサン・ローラン役でも見せた
天才肌の繊細で神経質な佇まいがマチュー役にぴったりでした。
こういう調査ものにある、コツコツ地味な運びになるかと思いきや、
二転三転する展開と、さりげなく読みにくい伏線の貼り方、
現代航空業界に警鐘を鳴らすメッセージ性などなど、
エンターテイメントも盛りだくさんになってて、
うれしい誤算の良作でした。