1893年、フランス・サン・ソヴール。
シドニー=ガブリエル・コレットは、14歳年上の作家ウィリーと結婚し、
パリへ移る。
消費文化の栄えた街で、芸術家に囲まれる生活にも、
次第に慣れていった彼女だが、
ウィリーの浪費癖で、借金はかさむ一方だった。
編集の勉強会と称して、若い作家にゴースト・ライターとして
作品を書かせていた彼は、
ある日コレットの才能に気付き、彼女にも物語を書かせてみる。
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フランスの作家、シドニー=ガブリエル・コレット。
彼女が作家として独立していくまでを描いた物語。
もしかしたら、フランスの片田舎で
素朴で平凡な一生を過ごしたかもしれない彼女の、
ジェットコースターのような波乱に満ちた人生は、
実話と思えないくらい、ドラマティックでした。
面白いなと思ったのは、どうしようもない旦那に
DVさながら無理矢理作品を書かされる、
というよりは不承不承ながら書き始めるも
アドバイスも受けたりで、
気がつくと共作のような構図になってたり、
お互いが同じ女性のところに浮気に行ったりと、
相当変った夫婦関係で成り立ってたりするところ。
(そういう彼女だからこそ、
今の時代を100年も前に先取りしたような
行動が出来たんでしょうね。)
馬車から自動車、ガス灯から電燈、ペンからタイプライター、
世紀を跨ぐ中で、変っていく日常も
時代のシフトを観たようで
面白かったです。