"Fahrenheit 451" シアターイメージフォーラム | Something Wonderfulな日には

F461 


本の所持や読書の禁じられた未来社会。
焚書官のモンターグは出勤途中のモノレールで
妻とそっくりなクラリスという女性に話しかけられる。



レイ・ブラッドベリのSFをフランソワ・トリュフォーが映像化した作品です。
今観ても、スタイリッシュでシュールな映像は
格好いいです。

学生の時は、本を読む自由を奪われるとか
管理社会の怖さが印象に残っていたのですが
改めて観ると
失ってはいけないものの伝承
という側面の方に強く惹かれました。

媒体に左右されず等しい情報を入手しやすい
時代のせいかもしれませんが
その中で、伝え残したいけど、それが難しいもの
たとえば、能とかの古典芸能や伝統工芸といった
マニュアルのないものを、細々とでも確実に伝えていく
大切さみたいなものを「本の人」に感じました。



この作品では、人間はゆるい快楽を与えられるだけの
受動的なものになっていますが
この空気は今の時代に近いような気がしました。


http://mermaidfilms.co.jp/sf/