なぜ、昨今の日本企業において、人的資本経営の関心が高まってきたのでしょうか。
【深刻な人手不足と技術革新にともなう人的資本価値の向上】
日本は少子高齢化が進み、生産年齢人口は1995年に、総人口は2008年をピークに減少に転じています。
従来、人の手によって行われてきた定型的な業務はデジタル化が進む一方で、DXを支える専門人材も不足している状況です。
こうした世の中の変化に対応できる優秀な人材の不足は今後も続いていくことが予想されるため、採用だけに頼らず、人的資本経営によって自社の社員一人ひとりのスキル向上を目指し、自社が持つ人的資本の価値を高めることが重要となります。
【ESG投資への関心の高まり】
ESGとは、「環境(Environment)」、「社会(Social)」、「ガバナンス(Governance)」の3要素を指します。
ESG投資に注目する投資家が増えたことにより、ESGに配慮した経営に力を入れるようになった企業も少なくありません。
企業はESG経営の一環として人的資本投資に力を入れるようになりました。
深刻化する人手不足や技術革新によって、実務経験が豊富で高度なスキルをもった労働者の価値は高まっています。
企業が持続的な成長を実現するためには、従業員を人的資本として捉え、中長期的な成長を促す取り組みが求められます。