事業機会の発見と評価は、①発見 → ②スクリーニング → ③評価の手順で行われます
①事業機会の発見:「魅力・永続性・タイミング」という要件や、「環境の変化やドメインアイデンティティからの探索」といった切り口もあります。外部環境は、マクロ環境とミクロ環境の違いを確実に抑えておく必要があります。内部環境は、自社の経営資源から特に技術シーズの重要性を理解しておく必要があります。
環境の変化や技術革新の著しい現代においては、情報の収集と分析活動が極めて重要になります。
②事業機会のスクリーニング:できるだけ多く抽出した事業機会は、既存事業(製品・技術)、既存市場との関連性や投資規模の観点からスクリーニングを行うとよいでしょう。現有の経営資源とのシナジーの有無も重要な観点になってきます。
③事業機会の評価:スクリーニングされた事業機会から、自社に最もふさわしい新規事業を選別していきます。
第一段階として絶対評価、第二段階として相対評価を行います。この中でも相対評価がより重要になってきます。
企業家のモチベーションは、いかに収益性が見込める事業であっても、企業家の動機づけが低ければ失敗の可能性も増大するために、他の項目同様に重要な項目です。
市場性は、事業の魅力度とも言えます。市場規模が適正であるか、市場の成長性は見込めるか、市場は安定しているのか、競争状況はどのようになるのか等を客観的に評価する必要があります。
収益性では、投資回収期間や撤退時のコスト等も重要であることを認識しておきたいもの。競争性では、製品や価格面での競争力のみならず、生産力や開発力やマーケティング力にも注意して検討する必要があります。
理論的には上記のような流れで検討を重ねるのですが、創業者の夢やその事業にかける思いなども加味して検討する必要があることは忘れないようにしたいものです。