マーケティング戦術とは「企業のマーケットシェアの獲得」が目的です。
マーケットシェアの獲得のために「差別化・販売戦略・マーケティングミックス等」を行います。
■差別化の徹底
最近は、どの企業も品質だけで差別化することは非常に困難な状態です。
しかし差別化のやり方は沢山あります。
例えば、自動車は色や形、仕様、燃費などで差別化が可能です。衣類もやはり色や形、素材などで差別化が可能です。
一方、野菜や魚、肉などの生鮮食品などは差別化の視点がつかみづらい製品といえるかもしれません。しかしコトラーは製品には必ず何らかの差別化が可能であると言っています。
例えば、最近ハウス食品は、カレーに合う米「華麗米」を発表しました。又丸美屋食品は麻婆豆腐にあうお米「究極の麻婆米」を作りました。米は比較的差別化しにくい製品と思われますが、このように他の食品との相性を追求することで差別化ができたのです。
■マーケティングミックス
マーケティングミックスとは、標的市場から望ましい反応を引き出すために必要なマーケティングツールの組み合わせのことを指します。 基本的には4Pと呼ばれる4つの要素を使います。
①Products(製品)
企業が市場に提供する製品には大きく分けて2つあります。
1つは有形財です、衣類や自動車、家電などの形のある製品です。
2つ目は無形財です、ソフトウエアー、サービス、情報などです。
究極の目的は、「顧客のニーズやウオンツを満たすこと」です。
顧客は製品を選択する際に次の3つの要素に照らして判断をします。
1.製品の特長と品質
2.サービスの特長とサービスの品質
3.価格の妥当性です。
②Price(価格)
企業にとって価格設定は経営にとって最大の課題の一つです。
1.価格設定目的の選択
↓
2.需要の見積もり
↓
3.コストの見積もり
↓
4.競合製品のコストの分析
↓
5.価格設定方法の選択
↓
6.最終価格の選択
③Place(場所やチャネル)
プレイス(場所)とは製品を流通させる場所、つまり流通のチャネルのことをさします。
チャネルには大きくわけて2つのチャネルがあります。
1つはダイレクトマーケティングと呼ばれる方法です。言い換えると通信販売です。
売り場を持たずにダイレクトメールやインターネットで販売する方法です。
2つ目が所謂流通業者を通じて百貨店やスーパーなどの場所を借りて販売する方法です。
例えば自動販売機のように設置型販売方法、富山の薬売りのように配置型販売方法、イベント催事販売、訪問販売など様々な方法があります。
販売チャネルの選択は売上や利益に大きな影響を与えます。経営の大きな課題の一つであります。
④Promotion(販売促進)
いかに優れた製品を開発し、適切な価格を設定し、顧客が入手しやすいチャネルを用意したしても、消費者にその情報が伝わらなければ売れません。
「販売促進とは」消費者や流通業者に対して、特定の商品やサービスの購入頻度を高めたり購入量を増加させる、主として短期的なインセンティブ・ツールの集まりのことを指します。