親父のガン治療にみる現代医療の問題点 4 ~ コンサルティングからみると
こんにちは。 心のソムリエ 橋本文隆です。
医学的なことはよく分かりませんが、ソリューション・フォーカスの観点から、現代医療について 思ったことを書いていきます。
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医師の説明は、おおよそ次のようなものである。
「胃を全部取れば、確実にがんを除去できます。
それで問題なく元気にやっている老人もいます。
問題は起こるかもしれません。
内視鏡の手術でも問題が起こることはあります。」
別の文脈で
「お年のわりには元気そうに見えますけどね。」
というのもあった。
これを経営コンサルティングに例えると、
「赤字の商品があるので、この部門をリストラすれば、確実に赤字を止めることができます。
おたくのような中小企業では、企業の体力が落ちて、倒産するかもしれません。
でも、元気に回復する中小企業もありますよ。
中小企業のわりには、元気そうに見えますけどね。」
という風になるだろう。
こんな経営コンサルタントに金を払う経営者はいない。
こんな診断はありえない。
もしリストラするのであれば、企業に残るリソース(資金、資産、商品、サービス、人材、商品開発力、ブランドなど)を計算し、部門全てをリストラしても回復できるのかどうか、当然見極める。
「倒産する会社もありますし、上手くいく会社もあります」ならコンサルタントはいらない。
しかし、医師の説明というは、そのレベルなのである。
つまり医師は、クライアント(患者)のリソースを見る力がないということである。
「70代なら上手くいくデータがある」などというのも無意味である。
それは単に統計データを語っているだけであって、目の前のクライアントを見ているのではない。
「70%上手くいくデータがあるからやります」ではコンサルティングにならない。
目の前のクライアントが70%に入る根拠を明確にする必要がある。
そのためには、クライアントのリソースを見る必要がある。
リソースとは、企業の場合は、人、モノ、金であり、患者の場合は、身体と精神である。
当然手術前にはさまざまな検査を行い、身体的異常を調べる。
それは、身体の問題がないかどうかの検査である。
しかし生きる力というのは、身体的問題だけではないのである。