孤高のギタリスト山下和仁さんの訃報を聞いた時は驚きました。


64歳という若さでした。


初めて行ったコンサートは、新宿文化センターで行われた、アルバム「展覧会の絵」の発売記念コンサートでした。





「展覧会の絵」はオーケストラの音量に圧倒される名曲で、ギターだと難しいのではと心配していましたが、演奏が始まるとまもなく、オーケストラを聴いているような錯覚にとらわれたことを覚えています。


この曲は、新宿文化センターで行われた「パリ国際ギターコンクール優勝者の夕べ」でも聴きましたが、印象は変わりませんでした。





この頃の山下さんは、ギターが好きで好きでたまらないという気持ちを全身から感じる少年でした。


山下直純さんが指揮をしていた時の「オーケストラがやってきた」のビデオが手元にありますが、ギターに対しての純粋さが感じられます。


その後「新世界より」の全曲演奏会や、バッハの演奏会など何度か足を運びましたが、毎回圧倒される演奏でした。







山下さんが求める音量、速さ、音の効果はギターを超えたものが多く、時には音の美しさが犠牲になることもありましたが、そんな事は些細なことに感じてしまいます。


改めて「展覧会の絵」のLPレコードを取り出して全曲聴いてみました。





ダイナミックレンジの広さは圧倒的で、弱音は太く美しく響き、速い曲は素晴らしく速く、ゆっくりとした曲はたっぷりと歌わせる曲作りには引き込まれます。


パリコンで優勝した時の曲「ノクターナル(ブリテン)」など、じっくりと聴きかえそうと思います。