シベリウスの曲は、音楽が流れ始めて直ぐに、「ああ、これはシベリウスの曲だ」とわかるものが多いように思います。


3曲からなる「カレリア組曲」は、大好きな曲です。


靄がかかったフィンランドの深い森を思わせる曲が多いシベリウスの作品の中で、2曲目を除くと明るく楽しさや希望を感じます。


グランカッサがうまく使われているのも魅力的で、オーディオ的にも楽しめます。


「カレリア」の名前がつくシベリウスの曲はいくつかあります。


元々は劇音楽でしたが、初演後の評判が良くなくてシベリウスは失敗作として破棄しました。


その後、序曲と8曲を選んで組曲として、結局3曲が今でも演奏やレコーディングで取り上げられる「カレリア」組曲として残っています。


破棄された劇音楽は、ロベルト・カヤヌスが残していた自筆譜が補筆され、これはオスモ・ヴァンスカ指揮、ラハティ交響楽団によりBISからCD化されています。





このCDを手に入れて聴き始めると、最初の数小節で、「ああ、シベリウスだ!」と思いました。


約50分の劇場版を聴くと、3曲の「カレリア組曲」が劇場版を元に見事に再構成された事に驚かされます。


オスモ・ヴァンスカには、「カレリア組曲」の素晴らしい演奏もCDになっています。


ネーメ・ヤルヴィやハンニカイネンの演奏もお薦めです。