夜、照明を落として、濃いめのハイボールを用意して聴くと、ああ1日が終わったんだとホッとした気持ちになれるアルバムがあります。

 

アン・バートンの「ブルー・バートン」です。

 

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アン・バートンは、オランダの1933年にオランダのアムステルダムで生まれたジャズ・ボーカリスト。

 

1989年に亡くなっていて、「ブルー・バートン」も、50年以上前に録音されたアルバムです。

 

このアルバムをかけると、極上の席で、お酒を飲みながらステージで歌うアン・バートンを見ているような雰囲気を体験できます。

 

ハイボールのグラスを持ち、グラスを回して氷の音を響かせると、本当にライブの場にいるような気がしてきます。

 

1曲目の、「I can't give you anything but love.」の第1声から、一気に部屋の雰囲気を変えてしまう感情のこもった歌は魅力的です。

 

ルイス・ヴァン・ダイク・トリオのサポートも見事です。

 

録音は、50年前のものとは思えないほどよく、中央にアン・バートンが立ち、右にピアノ、中央やや右にベース、左にドラムが配置され、曲によって加わるアルト・ザックスは、アン・バートンの左側から聴こえてきます。

 

最後の「Sunny」まで、どの曲も外れはありません。

 

手元には、1974年に東京のビクタースタジオで録音された「バイ・マイセルフ・アローン」というアルバムもあります。

 

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日本のトップ・ミュージシャンと共演したアルバムです。

 

アン・バートンの魅力は同じですが、録音も音楽も洗練されすぎているように思います。

 

お酒がすすむのは、「ブルー・バートン」です。