カラヤンのリバースレコードの「ボレロ」を紹介したときに、もう一つリバース盤があることを書きました。
カルロ・リッツィの指揮によるレコードです。
偶然、これを手に入れることができました。
タイトルも「Bolero」の文字を逆にした「oreloB」としているのが洒落ています。
カラヤン盤は第一家庭電器のオーディオメンバーズクラブ(DAM)用にプレスされたもので、レコード針が内側から外周に向かって動くリーバース版であるということだけではなく、45回転盤であることが大きな特徴でした。
これに比べて、カルロ・リッツィ盤は通常の33回です。
45回転より不利ですが、それでも片面の収録時間は16分33秒なので、相当余裕をもって溝が切られています。
裏面はラヴェルの「ラ・ヴァルス」が収録されていて、12分16秒という短さです。
再生してみると、静寂間の中に、きっちりと楽器が浮かび上がり、特に低音楽器の重心の深さには驚かされました。
カラヤン盤よりも音楽的で、魅力的な音に感じられるのは、TACETというレーベルの録音とカッティングへのこだわりにあるようです。
録音はノイマンの真空管式マイクで行われ、カッティングは、通常の速さの半分の回転スピードで行われています。
音楽的に聴こえるのはマイクが真空管式であるということに関係しているのかもしれません。
また静寂の中から音が立ち上がるのは、ハーフカッティングによるものなのでしょう。
とにかく素晴らしい音です。
この方式で作られたアナログレーコドは極めて少ないのが残念です。


