発電機がなかった頃、小屋で夜を過ごす時には、オプティマスの1550というランタンを使っていました。
灯油タンクの気圧をポンピングにより高めてノズルから気化させて噴出させ、マントル部で燃焼させて光量を得るというタイプです。
タンク内の気圧が下がると暗くなってくるので、時々はポンピングが必要になりますが、最大400Wの明るさがあり、11時間も燃焼し続ける優れものです。
このランタンも出番がなくなり、使わないでいたら、点灯しなくなりました。
夜にやることも無かったので、修理してみることにしました。
状態を調べてみると、問題はいろいろあって、けっこう大変そうです。
・ポンピング部分の革のパーツの劣化で、タンク内の圧力を上げるのに非常に時間がかかる。
・プリヒート用のバーナーが機能しない。
・灯油を噴きださせる部分から灯油が出ない。
こんな時のために、部品取り用に中国製のランタンが買ってありました。
値段は6分の1位だったと思います。
呆れたことに、全ての部分のネジのサイズが一緒で、もちろんパーツも差し替えられます。
型をとって作ったとしか考えられません。
内部の仕組みを知っているわけではないので、おそるおそる、外せそうなところから分解を始めました。
ポンピング部は、革のパーツを新しいものに交換するだけで、具合がよくなりました。
バーナー部分は、一応、灯油は出ているようですが、その量が少なく、勢いのある炎を出すことができません。
(右がプリヒート用のバーナー)
バーナー部のパイプ状のガードは、ペンチで引っ張ると簡単に抜け、ノズル部の穴が見えました。
ここに細い針を差し込んで、詰まりを取ろうとしたのですが、通常の針だと太すぎて入って行きません。
仕方がないので、マントルに灯油を吹き出させる部分に使うニードルを使って目詰まりを取りました。
この位やればいいかな、というところでポンピングしてから火をつけると、勢いよく火が吹きだしました。
気がついたら、深夜の1時。
発電機の燃料も切れるころだったので、翌朝に作業を持ち越しました。
さて、次の日。
最後の難関は、気化させた灯油をマントルに吹き出す部分です。
(細いニードルが上下して噴出す灯油の量を変えるしくみ)
先端にはニードルがあって、光量調節用のツマミを回すと、このニードルが上下して、灯油の噴出量を変える仕組みになっているようでした。
オプティマスのパーツは酷い状態になっていて、ニードルがまったく上下していませんでした。
この部分は中国製のランタンからパーツを取り外して、全部交換しました。
マントルを交換し、ポンピング。
タンク内を2気圧程度まで高める作業がなかなか大変で、親指が痛くなってきます。
そして、バーナーのノズルを開けて、点火。
勢いよくバーナーから炎が噴き出し、プリヒートを開始しました。
そして、光量調節用のツマミを回すと。。。
見事に点灯しました。
もう使いもにならないと思っていた、オプティマスのランタンが見事に復活しました。
メンテには要した時間は、4時間くらいだったでしょうか。
仕組みがわからず、解明をしながらの作業だったので時間がかかりましたが、次からはもっと早くできそうです。
ただ、部品が手に入るのかどうかということが、心配ではあります。