中耳炎の聴覚検査で、左耳の低音に対する感度がやや落ちていることがわかりました。
人間の耳の可聴範囲は20Hz~20000Hzと言われています。
日常的には500Hz~4000Hz程度を意味のある音として生活しているので、20Hzの低音域や20000Hzの超高音域に耳を傾けてこだわるのは、オーディオの世界でしょう。
50歳を過ぎると低音だけではなく、高音域の聴力もどんどん低下していきます。
オーディオマニアが汗とお金をつぎ込んで鳴らしているシステムが、別の人が聴くとなんともバランスの悪い再生音だったという話はよく聞きます。
個人の可聴範囲が違う上に音質の嗜好が違うのですから、これは当然起こることだと思います。
その極端な例が身近にありました。
晩年の父です。
70歳を過ぎたころからでしょうか。
父は難聴になってきました。
だんだん、日常会話にも影響がでるくらい悪くなってきました。
そのあたりから、父のオーディオ環境は大音量再生方向に向かい、同時に3セットのスピーカーを鳴らすというほどまでになりました。
低音も高音も強調され、バランス的にはかなり問題があったのですが、父の耳にはちょうどよかったのかもしれません。
オーディオマニアの中には、アンプを持ち寄って感想を述べ合う楽しみを持っている人たちがいます。
同じ趣味の仲間が集まってわいわいやるのは楽しいことだとは思うのですが、聴覚が衰え、可聴範囲のバランスがおかしくなってきたときに、それぞれが持つ再生音に対する感想の信頼度はどの程度なのでしょうか。
自分の耳が衰えてきていることを知って、ちょっと考えてしまいました。
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