土曜の雪はすごかったですね。


昨年の成人式の日の大雪も大変でしたが、それ以上だったかもしれません。


こういう日は家でじっとしているのに限るのですが、やりたい仕事があったのでオフィスに行き、そのあと、両国にあるビジネスパートナーの会社で打ち合わせをしてから錦糸町に向かいました。


すみだトリフォニーホールでコンサートがあったのです。


プログラムは、こんな内容です。


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歌劇「リエンツィ」序曲 (ワーグナー)

交響詩「ローマの噴水」 (レスピーギ)

序曲「ローマの謝肉祭」 (ベルリオーズ)

交響詩「ローマの松」 (レスピーギ)


指揮:エンリケ・マッツォーラ

新日本フィルハーモニー交響楽団


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見たとおり、ローマがテーマのプログラムです。


ワーグナーがなぜ?となりますが、この歌劇はローマが舞台なので、セーフです。


全体としては、とてもいいコンサートでした。


こうやって生で聴くと、レスピーギのオーケストレーションは、ずば抜けて優れているいるのがわかります。


「泉」では、噴水の水がきらきらと輝いている様子が目に浮かびます。


「松」は音のダイナミックレンジがすごく、「ボルゲーゼ荘の松」ではコントラバスが加わらない高音よりのきらめく音楽が展開し、続く「カタコンブ付近の松」では低音よりの重厚な音が響きます。


「ジャニコロの松」では、これ以上ないくらいの弱音による静寂感がホールを満たし、最後の「アッピア街道の松」では、オーケストラ曲中最大の大音響と言っていいほどの音の渦がホールを駆け巡ります。


これほど楽しめる曲も少ないでしょう。


「ローマの松」では、オーケストラ本体から離れた別働隊(バンダ、といいます)も活躍します。


「カタコンブ付近の松」では、トランペットが遠くから聞こえるように、ステージから見えない場所からグレゴリオ聖歌を演奏します。


「ジャニコロの松」では、静寂の中、ステージ上部の左右に分かれた二人の奏者に寄って、鳥のさえずり(ナイチンゲール)が演奏されます。


初演当時は鳥のさえずりを収録した録音テープを使ったようですが、今は、美しいナイチンゲールのさえずりを表現できる楽器があるんですね。


そして最後の「アッピア街道の松」でのバンダ!


ステージ上部左側のバルコニーに2本のトランペットが、右側のバルコニーに4本のトランペットが配置されました。


これに、パイプオルガン、ピアノ、ハープ2台、タムタム(ドラ)、チェレスタ、チューブラーベルなどが加わるので、音響の一台絵巻が展開されないはずはありません。


しかも、天才的な管弦楽法を持ったレスピーギの曲ですから!


この日のバンダは正面の上部左右の配置ですが、客席の後ろの配置に配置すると、いっそうの迫力が出ます。


数年前、東京芸術劇場で後部配置のパターンで聴いたときには、誇張ではなくホールが立体音響の爆音で満たされました。


この体験は忘れられません。


当然のように、最後の1音のあとは拍手喝采です。


でも、残念なことが。。。


「ジャニコロの松」で静寂間が漂う中、いよいよナイチンゲール、というときに、鳥のさえずりより先に、大きないびきが響いてしまったのです。


なんという絶妙な悪いタイミング!


だいなしです。


そして、隣の若者。


コンサートが始まってから、「ローマの松」の大音響まで、ひたすら居眠りを続けていました。


プログラム前半では右席の男性と前の席の女性もこっくりこっくりと。。


そんな人にはさまれたので、チップを裏返しにされるオセロの気持ちがよくわかりました。


あの大音響の中で眠れるなんて、きっとドラム缶の中で寝ていて、まわりを叩かれても起きないに違いありません。


そんなことはありましたが、なかなかいいコンサートではありました。


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