朝一番で決算後の納税を済ませたあと、お昼前から夕方まで、ある会社の方と長時間の打ち合わせがありました。


20時からは、文京区のシビックホールでコンサートの予定があったので、外出先から一度オフィスに戻り、急ぎの仕事を済ませてからシビックホールに向かいました。


今日のプログラムは、ドヴォルザーク特集。



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スラブ舞曲から3曲と交響曲第9番「新世界より」という、とても聴きやすい内容です。


オーケストラは、読売日本交響楽団で、指揮は大井剛史さん。


大井さんの指揮ぶりはとても明快で、指揮に合わせてオーケストラが見事に反応していました。


このオーケストラは何度か聴いているのですが、ヴィオラが好きです。


特にコンサートマスターの演奏ぶりは、その姿だけを見ても、実際の演奏に何割か上乗せされるくらい、感動してしまいます。


演奏は見事で、特に「家路」として知られる第二楽章は、とても美しい演奏でした。


演奏が終わった後の、楽団員の足を使っての指揮者への賞賛を見ても、会場の拍手を見ても、なかなかのコンサートだったはずなのですが。。。。


いくつかの理由で、演奏の半分も耳に入ってこない、残念な時間になってしまいました。


まず一つ目。


これは私の精神状態にあるのですが、いくつか同時進行しているビジネスの事で頭がいっぱいで、演奏を聴いているときに、少しでもビジネスのキーワードが浮かぶと、気がつくと、数分はそのことを考え続けている、という状態になってしまったのです。


二つ目。


コンサートに行くと、必ずしも満足できる演奏にあたるとは限りません。


多くは指揮者の技量によるとは思うのですが、たとえば、今夜のヴィオラのように、一生懸命に演奏している楽団員もいるのです。


たとえ演奏は満足できない結果に終わっても、拍手の強弱はあるにしても、演奏後に拍手をするのはマナーだと思うのです。


何かしてもらったら、まず、「ありがとう」、というように。


拍手であれば、まずは「お疲れ様、ありがとう」の拍手をして、満足できなかったのであれば、早めに拍手するのをやめればいいのです。


近くに、夫婦らしいカップルが座っていました。


女性のほうは、新世界が大好きと見えて、時折、音楽に合わせて体を揺らしていました。


感動したのか、曲が終わると、大きな拍手をしていました。


これに対して、男性のほうは、最初から最後まで、一切拍手をしませんでした。


女性は、これが不満だったらしく、席を立つころには、少し嫌な雰囲気が漂っていました。


ほかにも気になる行動があったのですが、こんな様子が目に入り、これもコンサートに集中できない要因でした。


三つ目。


演奏です。


先に書いたように、「新世界より」のお手本のような見事な演奏でした。


でも、あー、そうくるか、というような、「個性」が感じられませんでした。


昔の巨匠の録音ものを聴くと、ライブでは、ライブだからこそ、という個性的な演奏に多く出合います。


演奏に粗はあっても、オーケストラが火を噴き、会場が燃えるような、コンサート。。。


あるいは、限りなく美しい音を響かせ、録音ものでは許されないくらいの、消え入るようなピアニシモで感動させてくれるような演奏。


そういった演奏に生で出会いたい。


こういう気持ちでコンサートに足を運んでいます。


非の打ちどころのない演奏をしたのに、こんなことを言われると、演奏者はたまったものではないけれど、そういう点で、もう一つ何かがほしかった、と思える一夜でした。


まあ、いろいろ書いては見たけれど、結局は、今日はコンサートに行くような気持ちの状態ではなかった、ということなんだと思います。



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