ここ数年、旅行に行くときは、休日の前日の夜に出て、目的地の途中で前泊するようになりました。


住んでいるのが東京都足立区のため、どの方向に向かっても、都内を脱出する時に渋滞に巻き込まれます。


3連休になると、考えることは皆さん同じのようで、早朝を狙っても車の列は避けられません。


それならばと、仕事が終わった前日の夜に移動してしまう事にしました。


東名を使う場合は富士市周辺、中央道を使う場合は甲府周辺、関越道を使う場合は高崎や前橋、東北道の場合は佐野周辺、常磐道の場合はいわき辺りにホテルを使います。


ホテルに着くのは0時くらいになり寝るだけなので、2人で1万円以下を探します。


このパターンで金曜の夜に甲府に前泊して、諏訪4社、穂高神社を周ってから長野の信濃大町の金熊温泉に一泊して、翌日に白馬から戸隠神社、善光寺をゆっくり周り、日曜の夜に帰宅しました。









金曜の夜に出ると、土曜は朝から観光に使えるので、土日旅行でもゆったりとできます。



オーディオは50年以上も続けているので、それなりにお金がかかっているのですが、詰まるところ、大編成のオーケストラ物を聴こうと思ったら、部屋に手を入れないと駄目だと思っています。


例えば、生のコンサート並みの音量でオーケストラ曲を鳴らすのは普通は無理で、それを実現するには完全防音の部屋が必要だし、仮に防音が出来ても、大音量に見合った空気量を動かすには、それなりの広さが必要になります。


広さがあると残響や反射音も考えなければならず、結局は小ホールでも作らないと駄目かと言う考えに行き着きます。


オーディオなんて趣味にしなければ、素直に音楽だけに集中出来たのだろうに、などと思ったりします。


ラジカセでベートーヴェンの『田園』を聴いて感動していた中学生の頃が懐かしいです。


そこで大編成の音楽は諦めて、室内楽や独奏曲、ジャズ、ボーカルにシフトして来ましたが、コンサートホールで味わう大迫力をスピーカーから再生したいと言うのが本音です。


チャイコフスキーの交響曲第6番『悲壮』の第3楽章をサントリーホールのバルコニー席で聴いた時の感動は忘れられません。


東京芸術劇場で聴いた大量の空気を震わすレスピーギの『ローマの松』と『ローマの祭り』の凄まじさを思い出すと、「こりゃあ無理だ」と諦めの気持ちになります。


ヘッドホンに「逃げる」と言う事もしていますが、ヘッドホンはどんなに音が良くても、空気を伝わった音を肌で感じる部分が無いのが物足りません。それを承知で楽しむのがヘッドホンの流儀でしょう。


ヘッドホンから聞こえる音は素晴らしく、この音がスピーカーから出たらどんなだろうと想像しながら音楽を聴いている事が多くなっています。


無尽蔵にお金があるわけではないので、出来る事をやるしかなく、その中で小さな変化を楽しんで行くことが必要なのでしょう。


そんなわけで、スピーカーの背面に少しだけ手を入れてみました。




歯科医をしている友人に教わった方法で、百均で売っている発泡スチロールをカーブ面を持つ2つの形に切りわけて、壁に両面テープで貼ると言う技です。


自分でも何個かカットしてみたのですが、数が少なくて貼らずにいたところ、友人が倍くらいの量をカットしてくれたので、試してみる事にしました。



少なくとも、貼った面は凸凹になるため、音の反射は改善出来そうです。


結果は、・・・。


再生音がスッキリしたような気がした程度で、良く分かりませんでした。


友人はもっと広い面に貼っていたせいか、なるほど音がスッキリしているなと感じていたので、面積が狭いのかもしれません。


それでも、オーディオ誌の評論家であれば、「劇的な変化に椅子から転げ落ちそうになった」くらいの表現はできるのでしょう。


何しろ30センチ四方にも満たないくらい小さなアクセサリーでも、劇的な変化として捉えられる方達なので。


そんな耳を持たない私でも、貼った状態と外した状態を瞬時に切り替えられれば、違いを感じられるかもしれません。


それでも「変わったような気がする」と感じることは重要で、この積み重ねで大きな差が出て来るのでしょう。









浦賀のマンションに行く時は、たいていは車です。


そのため久里浜駅周辺で飲める店遠探すことはありませんでした。


たまたま車が使えない週末があり、仕事を持って浦賀のマンションに籠る事にしました。


この日は財布を落とすと言うショックな事もあって、気分転換が必要でした。


オフィスビルの3階に「松屋」が入っていて、朝食セットが今時350円と安いので、利用してみました。


やり慣れないことはやるもんじゃ無いと後から思いました。


8階のオフィスから松屋に行って朝食を食べ、戻って来るまでの間に財布を落としたのでした。


松屋に電話したり、オフィスの中ををくまなく探したり、カバンの中を何度も調べたり、もしかすると家に忘れて来たのかもしれないと家に戻ったりしているうちにくたびれて来ました。


あまり期待しないで日暮里駅前の交番に行くと、なんと届けられているとのこと!


ただし荒川警察署に送られてしまったと言う事で、バスで取りに行きました。


窓口で財布を受け取って中身を見ると、現金が抜き取られていました。


入っていたのは約4万円。


口座引き落としの振込用に用意しておいた2万5千円がショックでした。


免許証を含めてカード類は全部無事だったのが、せめてもの救いです。


こう言う時は、一杯やるしか無いと思いながら、横須賀線で久里浜駅に向かいました。


駅を降りて、とりあえずアーケードになっている黒船仲通りに行くと、20時過ぎと言う事もあって寂しい雰囲気。





暗い中に、ポツンと見えたのが「くりはま屋」



期待出来そうな外観です。


壁を背にL字型のカウンタがあり、先客が3組いました。





とりあえず、メガハイボールと、朝どれのアジで作ったなめろうを注文。


メガジョッキは、飲むのは問題ないのですが、持ち上げるのは少々きつい年齢になって来ました。



まず焼き鳥を3本注文。



ハイペースでジョッキを空けて、お代わりついでに串をもう3本追加。



メガジョッキ2杯がお腹に入っているせいか、これで満腹になってしまいました。


美味しいつまみで一人で飲んでいると、嫌なこと(財布を落としたとか)が忘れられます。


マンション着いてから音楽を聴きながらゆっくりとウィスキーを飲みたいので、この店はこれで切り上げて、タクシーでマンションに向かいました。