それにしても寒いですね。
暑がりな私が寒いと感じるので、やはり寒くなったのでしょう。
院内から外を見ていると、日が出ていて暖かそうに見えますが、
一歩外に出てみると、風が冷たいですね。
当院の前の歩道はビル風らしき風がよく吹き抜けるので、特に寒く感じます。
急激な気温の変化は、風邪の原因にもなりますので、体調管理には十分気をつけたいものです。
さて、今回は寒いと増える病気シリーズで
腎臓病についてです。
腎臓は私たち人間もワンちゃんや猫ちゃんにも左右に一つずつ、計2個ある臓器です。
見た目は枝豆みたいな形をしています。
腎臓の主な仕事は尿を作ることです。
血管の中を流れる血液の老廃物を濾過(ろか)して、必要なものは血管戻して、不必要なものは尿として膀胱へ送ります。
ほかにも、血液を作るように骨髄に作用をするホルモンを分泌したり、血圧をコントロールしたりと様々な機能を持った臓器です。
そういったわけで、腎臓は私たちやワンちゃんの猫ちゃんの体の中の濾過工場(浄水所)みたいな働きをしているわけなのです。
腎臓の中にはとても小さな濾過フィルターが、ワンちゃんでは40万個、猫ちゃんでは20万個あるといわれています。
とてもたくさんのフィルターが詰まった臓器ですが、そのすべてのフィルターを使っているわけではなく、通常全フィルターの33%くらいを使って濾過を行っていて、残りは予備のフィルターとして残してあります。
加齢とともにフィルターが目詰まりしてくると、少しずつ予備のフィルターが働いていきます。
予備のフィルターも目詰まりを起こして、全フィルターの33%以下しか働かなくなってしまうと、血液検査などで診断される腎臓病(腎機能障害)と診断されます。
逆に考えると、血液検査で腎臓病と診断するためには腎臓のフィルターが33%以下になるくらい悪くならないといけないわけです。
では、もっと早期に発見する方法はないのでしょうか?
次回は、腎臓病の症状や早期発見の方法についてお話したいと思います。