毎度のことですが、暑い日がつついてますが、夏バテなどしてませんでしょうか?
照り焼きになるんじゃないかという程の暑さが続いたかと思えば、夕方にはゲリラ豪雨。
雨が降ると、頭痛がする私にとっては最悪なコンディションが続いております・・・。
さて、先日自宅のマンションでなかなか見られないものを見ることができましたので、
画像をアップしてみます。
蝉の脱皮直後の様子です。
場所は、マンションの階段です。
夜遅い時間に帰宅すると、階段になにやら見慣れるものがあって、
「なんだろ?」と近寄ってみたところ、まさに脱皮したての蝉でした。
朝になったら、羽もしっかりして飛んで行くのだろうと思い、
とりあえず、記念撮影だけしてそっと階段を上って行きました。
そして翌朝、
まだいるし・・・。
確かに外はいい塩梅で大雨です。
飛び立つには最悪のコンディションです。
確か、蝉って羽化したら1週間の間に交尾して子孫を残さないといけないと習ったことが
あるような気がするのですが、
もし、1週間で寿命がきてしまうとするのであれば、
人生の15%位を雨でつぶされてしまった感じになるわけです。
なんとか、残りの6日間でパートナーと出合えればと願うばかりです。
ちなみに、翌朝にはしっかりといなくなっていました。
で、タイトルにあるように、今回はお耳についてです。
上の画像はワンちゃんのお耳の断面図の模型です。
ピンク色が耳の穴(耳道)
青色が指している細い白い部分が、耳の管を維持している軟骨
黄色が鼓膜になります。
院内でお耳の洗浄処置を行っているときに、よくご家族の方から、
「先生、そんなに奥まで綿棒を入れても鼓膜は大丈夫なの?」と
ご質問を受けることがあります。
私たち人間は耳の穴にまっすぐ綿棒を入れると、鼓膜に突き当たるのですが、
ワンちゃんの場合、耳道がL字型に曲がっているので、まっすぐ綿棒を入れている限りは、
鼓膜に触れることはないのです。
ところで、ご家庭でワンちゃんのお耳掃除はされていますか?
お耳掃除をしていただいるとわかるかもしれませんが、
ワンちゃんの耳垢は季節や体調によってさまざまな様相をしています。
健康なワンちゃんでは、耳垢はそれほど出ることはなく、
出たとしても黄色みがかったべたっとした耳垢が多いです。
しかし、外耳炎をおこしていたり、外耳炎になりそうなワンちゃんの場合、
耳垢の量が増えたり、耳垢の色が茶色やこげ茶色、黄色や緑色になることがあります。
お耳の匂いも、いつもの匂いと異なり、甘臭い臭いがしたり、化膿した時の臭いがしたりします。
また、耳道の入り口も健康なワンちゃんであれば、ほんのりピンク色をしていて、
耳道の入り口を確認することができますが、
外耳炎のワンちゃんでは赤みが強かったり、腫れあがって耳道の入り口が見えなくなってしまったり、
耳垢がたくさん出ていて入口を塞いでしまっていたりすることがあります。
外耳炎は初期の軽度のものであれば、適切な処置を行えば比較的早くよくなることが多いです。
しかし、適切な処置をせず、放置したままでいると重症化して治療が非常に難しくなってしまいます。
重症化すると、耳道を維持している軟骨が固く骨のようになってしまい、
腫れあがって耳道を塞いでしまいます。
耳道が塞がってしまうと、耳道の入り口から洗浄をするなどの処置をすることができなくなってしまい、
鼓膜周辺に病原菌が繁殖して、鼓膜やその周辺の半規管などにダメージを与えるようになります。
鼓膜がだめになってしまえば、耳が聞こえなくなってしまいますし、
半規管がだめになると平衡感覚がつかめなくなって、首を傾げた状態になってしまうこともあります。
重症化した外耳炎は最終的には耳道摘出術という、
耳道を取ってしまう手術をしなければならないこともあります。
そういったわけで、ワンちゃんのお耳はお掃除ができなくても、
時々観察をして臭いをチェックしておくことが大切です。
また、トイプードルやミニチュアダックス、ゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバーなどの
垂れ耳のワンちゃんは、暑くて湿度が多い時期には耳の中が蒸れやすいので特に要注意です。
お耳掃除はやり過ぎてしまうと、逆に耳道を傷つけてしまう恐れがあるので、
かかりつけの獣医師と相談しながらお掃除をしてもらうといいですね。