デンタルケア 実践編2


かなり間が開いてしまいまして申し訳ないです。


ではでは、デンタルケア実践編です。

皆さんはワンちゃんの歯ブラシにどんなものを使っていますか?


人間用のものを代用されている方もいるかと思います。

人間用の歯ブラシは中型犬以上であれば、問題なく使えるかもしれませんが

3キロ前後の超小型犬には大きすぎて使いづらいです。


当院では小型犬、猫用歯ブラシをお勧めしています。

この歯ブラシは下の写真のように、指をあてがって歯ブラシをしますので

今まで、指にガーゼなどを巻いて歯ブラシをされていた方には

同じ感覚で歯磨きをすることができます。



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どうしても、ブラシが苦手なワンちゃんには指サックブラシなんかもありますので
そういったものを利用するのもアリだと思います。



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では、歯ブラシを用いた歯磨きの仕方です。

今回はモデル犬としてポメラニアンの陸君に実演してもらいます。




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まず、ワンちゃんの口唇(上唇の部分)を指で持ち上げて、犬歯と歯茎を露出させます。

歯茎を触られることになれているワンちゃんでは、ここまでは比較的にスムーズに

できることかと思います。




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次に、ブラシの先でやさしく犬歯の歯茎の上を触れてください。

思わず、磨きたくなる衝動を抑えて、

「ブラシの先が当たっても痛くないんだよ」ということを教えてあげましょう。

触れる時間は、最初は1秒に満たないないくらいから始めて、

少しずつ長くなればよいと思います。





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ブラシの先が当たることに恐怖感を覚えてしまうようであれば、ブラシの先に

歯磨きペーストを付けて、

「歯ブラシはおいしいペーストがついているんだよ」と教えつつ、ブラシに触れることに

慣れさせていきましょう。

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ブラシの先が歯茎に触れても、嫌がらないようであれば、徐々に奥歯の方に

ブラシを進めていきましょう。



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上顎、下顎ともにすべての歯茎をブラシで触れることに慣れてきたら、
いよいよ、ブラシをも使っての歯磨きです。

歯磨きをする際に気をつけていただきたいことを、下に書きます。



①強く磨きすぎない

 強く磨いても、軽く擦っても、取れる歯垢はそれほど変わりません。

 強く磨くことによって、痛みを感じるとわんちゃんが歯磨きが嫌いになってしまいます。


②歯周ポケットを重点的に磨く

 歯垢や歯石が一番たまるのは、歯と歯茎の間の歯周ポケットの部分です。

 この部分がしっかりと磨けないと、歯肉炎になりやすいです。


③ブラシは小さく動かす

 私たち人間が歯磨きをするときにも共通することですが、ブラシを大きく動かして磨くよりも

 磨きたいポイントを絞って小さくブラシを動かして磨く方がしっかりと歯垢が取れます。


④無理強いしない

 ワンちゃんには、なぜ歯磨きが必要なのかは理解ができないはずです。

 一生懸命になりすぎて、ワンちゃんにストレスがかからないように少しずつやっていきましょう。

 ちゃんと頑張れたら、ご褒美を与えて「歯磨き=ご褒美」という習慣を付けてあげましょう。


ご家族の方もワンちゃんも慣れるまで大変かと思いますが、

焦らず、諦めずに少しずつ頑張っていきましょう。







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