健康診断、定期的に受けてますか?


健康診断とは、まだ症状が出ていない病気を早期に発見する

という意味もありますが、

健康な時の体の状態を記録しておくという意味もあります。



例えば、何か調子が悪いからと動物病院に行ったとします。

血液検査をしてみたら、肝臓の数値が高かったとします。

この時、私達獣医師が考えるのは、

「この肝臓の数値の異常と今回の体調不良は関係があるのだろうか?」

ということです。


もちろん明らかな異常があって、血液検査と症状が一致することもあるのですが、

そうでないときは上に書いたように悩むこともあります。



もし、定期的に健康診断をしていてその時の血液検査の結果があったとして、

その時に肝臓の数値が問題なかったら、

すぐに体調不良の原因が肝機能障害と診断することが出来ます。


逆に、定期的な健康診断で常に肝臓の数値が高ければ、

体調不良の原因が肝臓以外にもあるのではないかと疑う事が出来ます。



このように、定期的な体の状態の検査結果があるのとないのでは、

診断や治療の精度に違いが出てきます。


もちろん、定期的な検査結果がなくても診断、治療を確実に行うのが

私達獣医師の使命なのですが、

一刻も争うような症例では差が出てきてしまうのは事実です。


病気でもないのに、動物病院に連れて行くのはかわいそう、

という気持ちはもちろんあると思いますが、

備えあれば憂いなし

という言葉の通り、「もしも」の時に備えて健康診断をしてみてはいかがでしょうか?


よく、健康診断はどれくらいのペースですればいいのかと

ご質問を受ける事があります。


ワンちゃんは人間の4倍の速さで年をとるといわれています。

ものすごく単純な考え方をすると、

人間が年に1回の人間ドックに行く感覚で健康診断を受けるのであれば、

3ヶ月に1回の健康診断が必要になります。


さすがに、3ヶ月に1回の健康診断というのは難しいと思いますので、

可能であれば半年に1回、

少なくとも年に1回は受診される事をお勧めいたします。


当院でも、健康診断パックを実施しておりますので、是非ご相談ください。