引越し前の図書館には置いていなかった
『人月の神話』
を借りてきました。
「ソフトウェア開発プロジェクトはなぜ、かくも遅れるのか?」
一見すると神話のように聞こえるタイトルには、ソフトウェア開発における重要な警鐘が込められています。それは、
「遅れているプロジェクトに人を追加投入しても、さらに遅れる」
という逆説的な法則です。
人月とは神話である:
作業量を単純に人数と時間で測る「人月」という概念の危険性を指摘。ソフトウェア開発の複雑さや、メンバー間のコミュニケーションコストを考慮していない点を批判しています。
ブルックスの法則:
遅れているプロジェクトに人員を追加すると、一時的に作業効率が下がり、さらに遅延を招くという法則。教育コストやコミュニケーションの複雑化がその理由として挙げられています。
コンセプトの完全性:
成功するソフトウェアには、一貫した明確なコンセプトが不可欠であると主張。アーキテクトの役割の重要性を説いています。
外科医チーム:
高度な専門性を持つ少人数のチーム構成が、複雑なプロジェクトにおいて有効であるという考え方。
『人月の神話』は、単なる技術書ではなく、ソフトウェア開発における普遍的な課題と、それを乗り越えるための本質的な考え方を教えてくれる一冊です。































